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優しい魔王の疲れる日々  作者: n
優しい魔王の疲れる日々2
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第21話:魔王と鬼との喧嘩後

鳩尾のダメージのせいか立つことがやっとの事の鋳鶴君、保健室に運ばれるそうです。そこでも傷を癒せないと知り・・・

陽明学園の中央保健室に行くことになりました



「いたた・・・闘いってこんなに痛かったのか・・・城やんのパンチはおかしい・・・!鳩尾のダメージがおかしいよ!?あぁ~!折れてる!絶対折れてる!もうやだ~!」


痛そうにお腹を抱えながら鋳鶴君は悲痛の叫びをあげています

情けないです・・・これが主人公ですよ・・・?


「いちいちうっせぇな!中央保健室にでも行くか!?しかもそこまで全力で殴ってねぇし!折れてたら息できなくなっとるわ!」


「えっ・・・?」


その言葉に一瞬息吸うのと言葉を失う鋳鶴君


「中央保健室!各科でも処理しきれないほど重症の患者が行く所だよ!確か~・・・お前の姉ちゃんが居たきがすんだけど?」


「え・・・?穂詰姉はまだまし・・・ちょっとまって・・・・?治った!治ったよ城やん!やっぱり痛くなかったよ~♪」


よかったですね~♪

しかしそんな負け惜しみで治るはずもなく

すると腰が砕けたかのように膝をガクリと落とす鋳鶴君


「ほら?たてねぇだろ?さっさと行くぞ!」


「嫌だ!ちょっと!嫌だってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ・・・・」


嫌がる鋳鶴君、少しは男を見せてくださいよ・・・


もぬけの空となった普通科校舎から5km先、そこには大きな赤十字のついた病院らしき施設がありました。


陽明学園中央保健室病院


陽明学園各科には各科何処にも保健室、医務室がある。

しかしこの中央保健室病院ではそこでは治療しきれていない程の重症を負った生徒や教員が通う場所なのである。

先生は女の人しか基本居ませんしかしたまに男の先生の時もあります

まぁ・・・この学校の保健室はわざと怪我してでも来たい生徒が居るらしいですしねぇ・・・


ちなみに主治医は望月穂詰<もちづきほつみ>である。


この病院は屋上からも入ることができ、普通科生徒や銃器科生徒は保健室の前のゲートを通ってきますちなみに魔王科の人は魔王科にも保健室病院があり普通科ならばゲートから入るのですが城屋さんは二年前まで魔法科でしたので屋上から浮遊魔法で病院に入りました


そして二人は医者の先生の部屋で立ち止まり診察を受ける順番になりました・・・

はたして!そこにはどんなナースが!


「あら?城屋君?どうしたの~?鋳鶴まで居るじゃ~ん♪」


そこには酔っぱらった女医が居ました


「穂詰さん・・・院内で酒はやめましょうよ・・・つか・・・服ちゃんと着ろよ!」


「そんな事いっていいの~?君が半殺しとか殺しかけた人の治療をしたのは誰だったか~?忘れたとは言わせないわよ~?」


そうですこの酔いどれ医者は城屋さんが今まで良い意味で制裁・・・悪い意味で暴力を振るって傷つけてしまった人を治してきた人です。


しかし服は着崩さないでほしいものです・・・

思春期の男の子は色々大変なのですから・・・


それに女の子もぶら下がるふたつのメロンにすら~っと伸びている毛穴をも感じさせない足・・・

そんな目の前のわがままボディを不覚にも視界に入ってしまったら確実に自分のと比べて自分に失望する事でしょう・・・

でもまぁ・・・これでも医療は完璧な人です武道も嗜んでいるので肉つきが良いのでしょうか・・・

勉学は・・・聞かないでおいてください・・・


「はいはい・・・鋳鶴!?ほら!出てこい!」


「体が痛くて歩けませ~ん・・・」


またわがままを言う鋳鶴君、ほんっと情けないですよね~・・・

こんなのが主人公ですいませんホント・・・


「鋳鶴~?高橋ちゃんに診て貰うから~♪私忙しいしぃ~♪は~い次の人~♪」


「えぇ!?高橋さんはちょ・・・ちょっと・・・」


冷や汗をかきながらほんの10秒、医務室の扉から白衣を着た人が入ってきました


「私に何か不満があるみたいねぇ~・・・失礼しちゃう!」


そこにはツインテールのみるからに中学生ぐらいの女の子が居ました・・・

しかしもの凄い気迫です・・・


「いや!?無い!無いから!うん無い!無いったらぁぁぁぁぁぁ・・・」


奥から出てきた女の子は高橋凜さん、この陽明学園が誇る世界最年少のお医者さんです。


「喧嘩~?ふざけてんじゃないわよ!何であんたの傷を私が治すの!?歩とラブラブしてチュッチュッしてヤってとっとと治せば~!?ホント馬っっっ鹿みたい!馬鹿!」


もの凄い罵倒です・・・しかも背はあまり高くない高橋さん、危ないおじさんに好かれそうな性格してますねぇ~・・・

というか・・・発言内容が危ないのですが・・・


「あっ・・・うんごめん・・・君の手を煩わせるつもりは無かったんだ・・・」


冷静に対処する鋳鶴君、そんな冷静かつ弱気な見て少し顔を赤らめる高橋さん


「ホント馬鹿!あんたみたいな馬鹿嫌いよ・・・もぅ・・・」


「でも歩の名前出すのやめてくれない!?もう・・・怒られそうで・・・」


そういうことが禁句とは知らない鋳鶴君そこは普通労いの言葉でしょうよ・・・

ありがとうとか・・・


「鋳鶴・・・去勢してあげようか・・・?今ならタダで女の子のなれるわよ・・・?」


「やめて!?高橋さん!?やめて!?僕が女の子になって誰得!?僕損でしょ!?」


「あんたが苦しめばいいのよ・・・!あんたが苦しめばねぇ!?」


般若のような形相で鋳鶴君に巨大な鋏を突き付けます

鋳鶴君はパニックしかけていますが・・・

あえて冷静にかつ弱々しく高橋さんの目を見ながら言葉を返します


「凜・・・頼むよ・・・君が頼りなんだ・・・治して・・・くれないかな・・・」


甘い言葉というか弱々しい声をかける鋳鶴君、完璧にナンパ感丸出しです・・・


というか・・・わざとらしい演技です。

治療とか嫌だこうだとか言った人がこんな事言うと思います?


「・・・仕方っないわねぇ・・・治してあげるわよ!治してあげればいいんでしょ!?あ~!もう!うっとうしぃ!」


ぶつぶつ言いながら鋳鶴君を診察していく高橋さん

ツンデレは素晴らしいですよ!立て!国民よ!ですよ!

それにしても鋳鶴君と高橋さん、二人の関係は?というと・・・


高橋さんはこの小説の某ヒロインの三河さんのお友達でその三河さんとは昔っからのお友達頼るか頼られているかというと・・・五分五分らしいです

三河さんとは剣道の試合の時などで怪我をしたら治して貰ったりしているそうです


昔は鋳鶴君の彼女だったという噂も・・・


「鋳鶴~あんた変わったよね~・・・昔はさ~・・・赤髪でさ?私は今でも金髪だけどさ・・・あんときからえらい変わったよね・・・」


昔の事を思い出しながら語り出す高橋さん、


「あ~・・・あの時?凜も素直だったよね~・・・僕の彼女だったんだっけ?」


とんでも発言が出ちゃいました


「んなぁっ!あん時は私は馬鹿だったの!それに・・・不良好きだったし・・・つか鋳鶴!あんたは彼女作りすぎなのよ!どんだけいたっけ!?あんたが魔王の時よ!

今の普通科の委員長全員手玉にとってくれたわよね!

歩も手玉にとって!弄んで!ヤってたでしょ・・・?」


「凜とは~・・・あったかな・・・?歩とはないよ!?絶対にそれだけはない!断言できるよ!?僕はまだ魔王とか言われてたしね・・・」


「そんなに殺されたい・・・?」


冷たく殺気に満ちた声色が診察室に響き渡ります


「でもさ・・・今じゃああの頃と違って少しは変われたと思ってるよ?

赤髪だったし・・・それなりに喧嘩もしてたしね~・・・彼女は~・・・言わないでおこう・・・なんか殺されそうな気がする・・・」


「そうね・・・あやうく私も鉈だす所よ・・・?それにしてもまぁ・・・草食になったものね~・・・肉食が草食になる事なんてあるのかしら・・・」


「僕?僕はお肉好きだよ?」


「そういうことじゃないぃっ!

肉食系がなんで草食系になるかきいてんのよ!」


「なんでかな~・・・自分もかなり変わったと思わないんだけどね・・・」


「まぁ・・・そんな事はどうでもいいわ・・・

妹の~・・・ゆりちゃんと神奈ちゃんに感謝してる?

それと!勿論私含む委員長やあんたの家の人に歩や赤神達あと今日はここに連れてきてくれた城屋さんにもね!あんたはみんなに迷惑かけてきたんだからね!?」


厳しくも優しい言葉をかけてくれる高橋さん。

鋳鶴君は色々迷惑かけましたからね~・・・

校舎の一部丸々掻き消したり・・・

まぁ色々してたんですねぇ~・・・


「みんなには感謝してる・・・

だからまぁ・・・家では恩返ししてるつもりはないけど家事や洗濯、家計管理もちゃんとしてるしね!

褒められた事ないけど・・・」


「ちゃんとあの子のお墓のも行ってる・・・?

こんな事聞くのは野暮だと思うけどね・・・それがあんたが魔王になってしまった事に変わりはないんだから・・・あんたの・・・」


「それ以上はシ~だよ・・・?

口で口を塞いじゃうよ・・・・?」


高橋さんの耳元でヒソヒソと言う鋳鶴君、それにビクッと反応し顔を急激に赤らめる高橋さん、

魔王はまだ健在のようです。


「お前!歩というものがありながら私に手出すなんて最低!!!!!死ねっ!死んじゃえ!」


「いっ・・・医者の言うことじゃない・・・・」


「もう治ったでしょ!帰りなさいよ!」


真っ赤なお顔の高橋さん、しかし鋳鶴君の傷はいつのまにかきちんと癒えていました。

さすが

陽明学園が誇る世界最年少のお医者さんです

あっ最年少は余計でしたね


「凜、ありがと!助かったよ!また怪我したらお願いね~!」


「逃げながら言うことかー!今度きたら絶対治療なんてしてあげないんだからね!?

馬鹿鋳鶴ー!!!!!」





「んで?なんとか治療は終わったのか?

まぁ・・・なんだ・・・俺もやりすぎた・・・まぁ・・・明日からは会議にも参加してやるよ・・・大会にもでるしな・・・」


城屋さんに担がれての帰り鋳鶴君はやっと動けるようになりました


「でもさ・・・久し振りに喧嘩して疲れたな~・・・体がなまってるね」


「俺もだな~・・・今日は姉ちゃんと飯食いに行くからこの辺でな~」


「えぇ!?まぁいいや城やんありがとう~」


城屋さんも羨ましいですね~・・・可愛いお姉さんと食事ですか・・・

羨ましいですね~・・・

しかし普通科の校門近くで降ろされてしまった鋳鶴君、もう日が沈みかけています


「今日も終わりか~・・・早かったな~・・・体育大会まであと二週間か・・・長いような・・・短いような・・・」


そんな事を考えていると胸ポケットに入っていた生徒手帳がなりはじめました

妹さんからの電話でした


「神奈から・・・?なんだろ・・・もしもし?」


「お兄ちゃん今どこ!?ご飯が出来てないよぉ~・・・

恐子姉がお腹ペコペコで死んじゃうよ!早く来てー!」


なんと長女恐子さんがお腹を空かせてまっているではありませんか!

しかし慌てる妹に対して鋳鶴君は


「じゃあ~・・・恐子姉にばれないように屋上に行ってそこに倉庫があるからそこからカップ麺とお菓子あるからそれを食べさせてあげて、分かった?」


「うん!任せて!私がんばる!」


生徒手帳の通話を切りゆっくりと家に帰ろうとする鋳鶴君、


「・・・い・・・づる・・・・・」


「・・・・!?・・・・」


背筋が凍る・・・

その声は昔彼を魔王と名乗るまでに貶めた原因いや・・・

彼が失った大切な人の声が聞こえた

しかしその声には生気がない

彼女はしんだ・・・生きている筈がない・・・確認のため自分の背後を瞬時にみる

そこには何もなかった・・・

だがその大切だった人の声は確かに自分の声を呼んでいるかのように聞こえた


「沙綾・・・」


大切だった人の名を呼んでみる・・・

返事はない・・・

ただ風が吹いていただけ・・・何もない・・・


「そんな訳・・・ないか・・・」


胸ポケットに入れていたペンダントを開きもう一度大切な人の死を確認して望月鋳鶴は再び歩き出した










ーーーー陽明学園魔法科某所ーーーー


魔法科某所

その黒く明かりは蝋燭の炎しかなくなんとも妖しい雰囲気の会長室

虹野瀬さんと寿さんがあやしいお話をしていました


「有町沙綾?なんですのその女は?」


「魔王君の昔の女よほら居たでしょ?二年前この学校で目立ってた女の子よ」


「天才少女とか言われていた子でしょう?確か死んでいましたわね?」


「そうよ?不慮の事故で・・・死んだらしいわね・・・」


「それが彼の一時期だけ、魔王になっていましたわね」


「でも・・・すぐ冷めてしまったわ・・・彼は現実に戻ったのよ・・・」


「魔王かしたら戻れない筈では・・・彼に何かありましたの?」


「さぁ・・・?私にも分からないわ・・・でも彼はその内また魔王になるわ・・・私が彼を魔王にするもの・・・フフフフフ・・・」


「魔王は私の駒でしてよ!?勝手に自分のモノ発言はやめてもらえるかしら!?」


「そうね・・・でも争奪戦なんて馬鹿な真似はしないわ・・・

それに今日は眠いし・・・私は寝させて貰うわ・・・おやすみなさい・・・」


「縒佳!?まだ話は終わっていませんわ・・・私も寝ましょう・・・」


蝋燭が消え部屋は真っ暗になり

陰謀渦巻く中・・・

望月鋳鶴は何もしらず・・・家への帰路を辿るのでした・・・









第22話!如何だったでしょうか!しかし・・・今回は長めで一週間も開いてしまいました・・・・まぁ忙しいですがまだまだかいていきます!感想等々もおねがいします!

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