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優しい魔王の疲れる日々  作者: n
優しい魔王の疲れる日々2
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第20話:魔王と鬼

二年前の事を口走ってしまった我等が主人公望月鋳鶴君、それにぶち切れてしまった普通科最強の不良・城屋誠さん、彼の拳に一撃で地面に倒れ込む鋳鶴君、この普通科歴史史上最悪の喧嘩が幕をあげました。



「鋳鶴、てめぇはよ人の人生に口出しすぎだぜ?

人よりまずお前は自分からだろ?

自分の人生もまだなんともなっちゃいない奴に俺は指図されて素直にそうしろと?

それは都合が良すぎじゃねぇか?」


疑問符を付けて語りだす城屋さん、

それを聞くことさえ出来ない鋳鶴君。

それを見て鬼は言う


「もうくたばっちまったのか?

俺に喧嘩売るのはお前じゃ無謀なんだよ・・・

とにかく人の子と何も知らないお前がその人の人生に感情移入したし干渉すんじゃねぇよ・・・

まぁ・・・お前だからここまでにしてやっているが・・・

普通の奴やお前のダチなら・・・

即病院送りにしてるぜ?まぁ、聞いてないっつうか・・・

聞けねぇか・・・」


鬼は笑いながら言う。


自分の人生の黒には鬼でも触れてほしくはない。


一撃で決まる様な右ストレートだったらしく鬼は自分の手を見つめている。


立ち去ろうとする鬼の後ろで元魔王は立ってみせた。


「はぁ・・・はぁ・・・

もう勝ったつもりか・・・?君のパンチはその程度か!」



ーーーー立ち上がった・・・?

俺のしかも鳩尾に確実に入れ込んだ拳を・・・?

手応えはあった筈だ。

あれは完璧だった!鬼の力も使った!

常人では骨が粉砕される程の拳をさらに鳩尾、下手すりゃ死んでる!

それなのに何であいつは立ってんだ!?ーーーー



城屋誠の心の中は錯乱していた

今までにないほどの絶好の隙の間に入れ込んだ自分の拳が相手にはまったく効いていない。

相手は中学生なうえ自分は右手を鬼化させてまで殴った全力の拳を自分の喧嘩相手はその拳が入ったにも関わらず立っている。


「僕も・・・往生際が悪くてね・・・

死んだかと思ったよ・・・でも君が殴ったのはコンクリートの板だよ・・・

でも・・・分厚い板があっても・・・鳩尾に入るなんて・・・ゴホッ!!!」


鋳鶴君の服の中から粉砕されたコンクリートの分厚い板が出てきました


「初めて・・・絶好のチャンスでトドメさせなかった奴は初めてだぜ?

しかもコンクリートの板があったとしても肋が折れるほどのピンポイントで殴ったんだがな・・・

お前が初めてだよ。光栄に思えよ?」


「思えないな・・・君が大会にでてくれるまで・・・

僕はノーベル賞取ったって喜ばないと自分でも思うよ?」


「大層な事言いやがる・・・

俺は出ねぇぜ?じゃあ俺は体育大会出てグラミー賞貰えると思ってもでねぇよ?

じゃ条件を付けて良いか?お前が全力の俺に勝て!以上!」


「じゃあ・・・!勝つよ!」


勝つ見込みは無い、しかし一矢報いる事は出来る。


それは普通科生徒でも出来ること。

鋳鶴君はそこでふと思いつきました・・・

相手は鬼とはいえ一応は人間それならにんげんには身体的ダメージを与えられるもの銃は効かない・・・

ならそうだ!


この前理科で習った爆弾を作ろうと鋳鶴君は考えた


幸いこの陽明学園の理科室は各科にあるのだが基本的に物質が完備されておりもちろん色んな実験をしたりするのでその薬品の量や種類なども豊富です。


でもまぁ・・・普通科には普通の薬品しかありませんけどね~・・・


「爆弾でも作るか・・・グリセリン 農硫酸 農硝酸はあるだろうし・・・理科室までダッシュ!」


「鋳鶴!逃げる気か・・・?歩いてついて行くか・・・

どうせ魔王でもねぇあいつに俺が負ける訳ねぇしな・・・」


「歩いてる・・・?

でもやっぱり城やんは油断してる・・・

今しかないな・・・早く作らないと・・・」


そんな急いでる鋳鶴君の事はさぞ知らず城屋さんはベンチで寝そべって空を見上げてます


「二年前か・・・ずいぶんと懐かしいなおい・・・

あん時はまだ鋳鶴も俺も魔法科の時だったか・・・姉ちゃんにも足があったしな・・・」




ーーーー二年前ーーーー




「はぁ~・・・火気魔法操作とか・・・

やってらねぇよ~・・・んどうした?姉ちゃんもサボリか?」


魔法科校舎の屋上で魔法授業をサボる城屋さん、

いつも通りにサボっていると反対側の魔法科の校舎から1人の生徒が浮遊術で城屋さんの隣に来ました


そんな城屋さんの隣には黒く艶やかな髪を頭の後ろで結ったとても城屋さんに近づく女性とは思えないほど綺麗な女性が座っていました。


「誠?少しは授業うけなさいよ!お姉ちゃんが怒られるんだから!」


その綺麗な女性は城屋さんを誠と呼ぶ。

周りから一連の会話を聞いただけで姉弟なのである。

しかしあまりに似ていない

黒く艶やかな髪清楚な姿、

彫刻と見間違えるほど完璧な身体に周りを和ませる雰囲気を放っている。

確実に10人いや、100人は彼女の事を美少女と発言するであろう


しかし


弟はというと見るからに魔法科でいう不良、劣等生の顔立ち、服装、頭髪をしている

190cmはありそうな身長に切れ長の目、

金髪で整っていない髪に乱れに乱れた着こなしの魔法科の制服、

彼は姉とは正反対の性格に容姿。

おそらく確実に10人、100人、

もしくは1000人以上の人間が見ても不良だと言うであろうほどの容姿をしている。


「あのね誠!お姉ちゃんはね?

誠の事心配してここに来たのよ?

また喧嘩したって先生方から聞いたし・・・

どうしてすぐに喧嘩しちゃうの?

いとこの瀬尾君や剛君は見た目は悪い男の子だけどあまり喧嘩したって聞かないし・・・」


「俺をあいつ等みたいな馬鹿と一緒にすんな!

しかもここは愛知!あいつらは東京と大阪だぞ!?

喧嘩しないとか言っても普通の人間が行くような高校入ってあの二人が喧嘩すると思うか!?」


猛反論する劣等生弟しかしお姉さんにはいつもの事です。


「誠?普通科を馬鹿にしちゃ駄目、

普通科にも凄い人はいっぱい居るし二人は陽明じゃなくてあえて普通の学校を選んで二人とも大学生になってるじゃない?誠は普通科じゃ駄目な方なんだから・・・

お姉ちゃんが先生達に頼んで魔法科に編入したのに・・・」


「俺がいつ頼んだ!

そういうのをなぁ!そういう所がうっとうしいんだって!

お節介とかいう言葉とかしらねぇのか!?

姉ちゃんは俺と違って優等だし!人に優しくできるし!

あんたのそういう所が嫌いだよ俺は!お人好し!」


「ほめて貶して・・・

いつからそんな子になっちゃったのかな・・・お姉ちゃんかなしい・・・」


泣き始める城屋さんのお姉さんこれではもう完全に城屋さんが悪者になってしまいますかね~・・・

まぁ見た目も言動もすっかり悪者ですが・・・


「でもね?お姉ちゃんは知ってるよ?

誠は良い子だよ!お姉ちゃんが保証します!うん!」


右手を掲げ城屋さんの事を褒めるお姉さんそれを隣で見ている城屋さんは恥ずかしそうです。


「やっぱ姉ちゃんにはかなわねぇわ・・・色んな意味で・・・」


こうしてその二ヶ月後お姉さんは足を失う事となる・・・



「あの日から・・・

俺は何も変わっちゃいねぇ・・・

自分勝手で・・・わがままで・・・何か変わりてぇよ・・」


するとベンチで寝転がっていた城屋さんの前に先ほど逃げたはずの鋳鶴君がきました


「城やん!決着をつけよう!君に勝てばいいんだよね!約束は守ってね!」


「もちろんだ!俺は嘘をつかねぇ・・・嘘なんかついたら自分で自分の腹を斬る!


城屋さんの顔には怒りはもうなかった・・・


ーーーこいつと喧嘩すると・・・自然と笑っちまう・・・

なんでだ・・・姉ちゃんがの時と一緒だ・・・こいつには殴りたくなんかねぇし・・・

泣き顔とかもにあわねぇか・・・っても・・・勝負は勝負!自分にはけじめつけぇと!ーーー


「僕は君に特攻をしかける!」


すると鋳鶴君は制服を脱ぎ出しましたそこには・・・

魔法科にしかない対魔法装甲を全身につけ全身にダイナマイトが付属されていました


「おまっ!馬鹿か!そんなもんで俺に特攻しかけたらここら周辺が消し飛ぶぞ!?」


「構わない!普通科が勝つためだ!

後悔はしない!嫌なら負けを認めろ!そうしないと普通科もろとも吹き飛ばすぞ!」


これが手段を選ばないという事でしょうか・・・

もう今の鋳鶴君は主人公ではありません、

どっからどうみてもただのテロリストです

しかし・・・

その覚悟を見て城屋さんは決めました


「分かった・・・もういい・・・出るから!

体育大会でりゃいいんだろ!?出てやるよ!でもよ!どうなってもしらねぇからな!?」


「城やん・・・ありがとう・・・」


城屋さんのその言葉に涙が出そうになる鋳鶴君、その時でした。

彼のポケットにしまってあった一つのボタンがポチッという不気味な音をたてました


「城やん・・・どうしよう・・・ぼっ・・・ボタン押しちゃった・・・♪」


「はぁ!?何してんだ!校舎が吹っ飛ぶ!つか俺も吹っ飛ぶ!」


慌てるる二人、どうやら喧嘩は終わったようですだれも居ない運動場で二人で馬鹿騒ぎしています。

城屋さんはダイナマイトが爆発しそうなのにたいへん楽しそうです



そして最後には城屋さんが鋳鶴君の全身についていたダイナマイトの導火線を全部きってあげたそうです


第20話!更新がだいぶ遅くなってしまいました・・・

まだまだ次回は考え中です・・・

感想など貰えたらうれしいです!

でわ~

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