五人の日常 ――「満ちる歌声……その裏で」
1.アリアとコージのライブ巡業
村の広場に、拍手と歓声が渦を巻いていた。
アリアとコージの歌が響きわたるたび、
人々の顔は明るくなり、
子どもたちは飛び跳ね、大人たちは涙を拭っていた。
「今日も最高でした、陛下!」
「あなたの歌で一日がんばれます!」
アリアは照れたように笑った。
「こちらこそ、皆さんの声援や笑顔に励まされています」
ライブを終え、王都に戻る馬車の中でも余韻は消えなかった。
「陛下、今日のサビ、最高でしたよ」
「コージさんの声や軍楽隊が支えてくれたおかげです」
そんな軽いやり取りをしているうちに王都の門が見えてきた。
「私はこのまま城へ向かいます。コージさんは?」
「図書館!アヤを迎えに行かないと、
また本と一体化してますからね!」
二人は笑いながら別れた。
2.ミツキ、工部省で図面におぼれる
「うー……図面が、増えてる……」
ミツキが机に突っ伏していた。
木材加工図面、城壁の補強案……
そのどれもがミツキ待ち”になっている。
「水道の図面、着手できなかった……
うぅ、今日こそやりたかったのに……」
泣き言を言いながらもて、ふっと顔を上げた。
「……そろそろアヤちゃんを迎えに行かないと」
3.ハルトの物流改革
王都の外れでは、
ハルトが石畳の新道で馬車の走行試験を見ていた。
「速度、昨日より上がってます!」
「揺れも減りましたね!」
馬車の御者が嬉しそうに報告する。
「いいね。これで冬の物流に備えられる。
次は道幅の調整と……
王都から前線と死アイアングリップはもううまくいっているから、
次はリバートンへの道をどうにかしないと」
ハルトは満足そうに頷き、。
「……そろそろアヤ、迎えに行くか」
とつぶやいた。
彼もまた図書館へ向かった。
4,アヤ、図書館でリアルチート「私なんかやっちゃいましたか?」
図書館の奥では、アヤが机いっぱいに文献を広げていた。
「これも……これも……
ふむ、この神聖ヴァルデンラント帝国の正当性の由来は……」
完全に本の海である。
「アヤさーん!迎えに参上!」
コージが最初に姿を見せ、山のような書物に目を丸くした。
「これ、全部読むの……?」
「読むに決まってるじゃない。知識は武器よ。積み上げないと。」
「……か、かっけぇ……」
そこへミツキが駆け込んだ。
「これ、ギルドと貴族と神殿からの資料!?
量えぐくない!?」
「知恵は共有してこそよ。独占は腐敗を生むわ。」
「アヤちゃん、カッコよ……」
最後にハルトが合流した。
「うわ……これ、本気で知のインフラ”だね。
図書館にアヤが飲まれてる……
でもなんで、これ読めるの?」
「当たり前じゃない。
こっちはドイツ語、こっちはフランス語。」
「「「ええええええええええ!?」」」
「読めるの!?」
「なんで!?」
「意味わからん!!」
アヤは軽く笑う。
「大学生なら第二外国語だけじゃなくて、
第三外国語くらい嗜みでしょ
あと、みんな気づいてたでしょ?
私たち、普通にこちらの人と英語で読み書きして話してるよね。
召喚魔法が言語設定したのかしらね。
勝手な想像だけど、召喚した人の言語を、
雑だけど操れるようにしているのでは?
最近の生成AIより翻訳下手だったからいらない
と思ってたら消えちゃった。
ほんと、なんであんな機能あるんだと思わなかった?」
全員、固まった。
「アヤちゃん、英語ペラペラ?え、私もか、ラッキー???」
「お、俺、今まで日本語で読み書きしていると思っていたぞ、、、、」
「えっ……?じゃあ、アヤがこの日本語以外(?)の本を読めるのって」
「逆になんでみんな読めないの?」
「「「読めねぇよ!」」」
コージがすかさず叫ぶ。
「僕、推し活で語学の単位落としたんですけど!!」
「私英語すら嫌いよ。レポートは生成AIに任せてたし!」
「理系は第二外国語いらないの!
ていうかアヤ、そろそろ王城までの道覚えようよ!」
アヤの目が細くなる。
「うるさい、鉄オタ」
「「「うわ出た!」」」
図書館がいつもの空気に戻った。
5.王国の現状
その頃、王城ではエリアスがアリアへ報告していた。
「女王陛下。商業都市リバートンの交易は好調。
各鉱山も山からの木材供給でトロッコが改善されるなど、
大幅に産出量が増えています。
海の町ハバーンからの物資も増え、
漁民の収入は昨年の三割増です。」
「まあ……とても良い傾向ですね」
アリアは嬉しそうに微笑む。
そこへダリウスとルークスが戻り、
四人も揃って謁見の間へ入った。
「グランフィールとの連携も取れ、
兵糧は十分。治安も安定しています。」
「アイアングリップへの交通路整備のおかげで
前線への補給も順調です。
最近は帝国の動きも落ち着いており、
小競り合いも減っております」
国中の数字が、どれも順調だった。
「皆さんのおかげです。
この国が前へ歩んでいると、実感できます」
アリアが言ったその瞬間だった。
――パンッ、パンッ、パンッ!!
信号弾が、外で立て続けに上がった。
「……多すぎる」
「……何が起きた?」
ダリウスとルークスが険しい表情になる。
門衛が駆け込み、膝をついた。
「急報!」
ミツキ「この図書館本当にすごいね」
アヤ「この後は学校も作るよ」
ミツキ「私も絵を教えたい」
アヤ「ちゃんと字を勉強させるの」
ミツキ「う、うん」
アヤ「識字率が上がったらマニュアルは全部文字になる」
ミツキ「え、えっと」
アヤ「そうしたらこの物語の主人公は私。
ミツキが私よりかわいいシーン多く書いてもらっているの納得いかない!」
アヤ「次回 歌姫革命譚 アヤの下克上~識字率向上のためには手段を選んでいられません」
「英雄召喚 いでよ異文化コミュニケーションの英雄」
ミツキ「ちょっと、世界線が混じっている。
あ、青いロボット?青い飛行機?なんて出したら、
こんな狭いところで」
ここまで読んでくださってありがとうございます。
基本は書き終わっていますが、今、あとがきで遊んでいます。
もし時間があればブックマークや評価があれば私は喜びます。
たとえしていただけなくても、今後もお楽しみいただければ幸いです。




