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宴とライブ――「新たな名物が生まれた」

1.宴の始まり――山岳民族のリズムが響く

 契約が成立した夜、

 グランフィールの領主館は灯りで満ち、

 長いテーブルに白ワイン、硬いチーズ、燻製ハム、黒パンが並べられた。


「歓迎しよう。

 これで我らは商業圏として生き残れる。」


 宴の中、楽師たちは古い調べを奏でる。

 そのリズムは特徴的だった。

 軽快で、跳ねるようで、どこか懐かしい。


 アリアはうっとりして尋ねる

「……綺麗な音楽ですね。」


 ミツキは別のところに関心を持った

「あの文様、風の流れみたいで奇麗。衣装もこう、軽やかな感じ」


「山岳民族の古いリズムと衣装です。

 以前は交易の際、共に歌い食卓を囲んだものだ。」


「敵……ではなかったのですね。」


「本来はな。

 王都の政策が間を断った。

 だが、文化はまだ生きている。

 今すぐは無理だが、君たちの策を実施に移せば、

 彼らとの交誼もまた元に戻るだろう」


 ハルトは拍子をとり、コージはノリノリで踊り出す。

「これ絶対、ライブに取り入れられますよ殿下!」


「私のデザインした衣装着てライブしてください。

 動くたびに形が変わるからばえます!」


「ら、ライブ……?ばえる????」


「ミツキーーー、わかってるーーー

 ライブは歌だけじゃなくて衣装も重要!」


 エリアスは白ワインを飲みながら目を細めた。

(なるほど……彼らには人を巻き込む力がある。)


 そしてそこに――

 アヤの声が飛び込む。



2.アヤ「フォンデュはないの?」


「ねえ、このチーズ……溶かしたら絶対おいしいですよね。」


「溶かす……?」


「うん。串に刺してパンとか野菜を浸す料理です。

 フォンデュっていうんですが。」


「聞いたことのない料理だな。」


 ミツキが勢いよく図を描く。

 正確な鍋、火、トロトロに溶けるチーズ――。

「こんな感じです!!」


「ああ……厨房にいけばおそらくこんな鍋ならあるが……

 本当にこんなふうになるのか?」


「できます!!やらせてください!!」


ミツキはそう言って駆け出して行った。


「おい、ミツキ……。

 ……いや、まあ、なにかできることあったら手伝うか。」


「火力調整はリズムだ、任せろーーー!!!」


「みんな作ってくれるの!任せた。

 あ、食べるだけだと悪いから、

 私はワイン探してくるね!」


(((こいつ……絶対飲む気だ……)))


 こうして4人が厨房に走っていった。


 マルクスは心配そうに尋ねる

「……本当に大丈夫なのだろうか。」


 アリアは微笑んだ。

「大丈夫ですよ。

 あの4人は、必ず結果を出します!」



3.厨房――四人の大騒動


 厨房の奥。

 大鍋を前にミツキは目を輝かせていた。

「さあ!まずはチーズを細かく削って……!」


「火は弱火な?焦がすと終わるぞ。」


「了解!!火加減は命!!」


 鍋がぐつぐつと温まり、

 チーズが溶け始める。


 料理長は呆気に取られていた。


「そんな……チーズが……流れるように……?」


「ここで白ワイン。」


「はいっ!」


 チーズとワインが混ざり、

 芳醇な香りが広がる。

「完成の香りィィ!!」


「……これは……料理ではない。魔法だ。」


「フォンデュはね、心の料理なんですよ!」


 アヤがワイン片手に登場した

「あ、できた?味見!!」


「「「お前絶対飲んでただろ。」」」


「ちょっとだけだよ!!

 よし!宴会場へ運ぶよ!!」


「「「何もしてないお前が仕切るな!

   早く食べたいだけだろ」」」



4.フォンデュ、農業都市を制圧する


 鍋を運ぶと、

 宴会場の全員が一斉に振り返った。

「なんだ、この香りは……?」


 料理長が皿にパンを差し入れ、

 とろけたチーズを絡めて口へ運ぶ。

 ――静寂。


 次の瞬間、

「う……うまい……!!!!」

「おい!!これなんだ!!」

「パンが……チーズが……これやばいぞ!!」

「酒にも合う!!」


 フォンデュ鍋は瞬く間に空になった。


 マルクスは感嘆を隠せない。

「……これは特産品になる。

 農業都市に新たな名物が……生まれたのだ。」


「お力になれて……嬉しいです。」


(((いや、君、アイデア出しただけで作ってないから!)))



5.一週間――街を変える者たち

 翌日から一週間、

 一行はグランフィールの改革に没頭した。


◆ ハルトとミツキ:風車開発地獄

 ・尾翼の角度の調整

 ・軸受けの強度実験

 ・風の流れを読む地形調査

 ・試作品3号が爆散


「本当に回るのか……?」


「回すんだよ!!」


「図面増えすぎて手が痛い……でも楽しい……!」



◆コージとアリア:ライブ準備

 アリアの歌を村ごとに届けて、

 農民たちの士気を上げるプロジェクトをこーじたちは開始した。


「アリアさま、うたってーー!」


「え、えっと……はい……!」

 アリアの歌声は田園を渡り、

 農民の心を掴んで離さなかった。


「殿下!!次は草取り作業応援ソングです!!」


「そんなのあるんですか!?」


「今作るんです!!」



◆ アヤ:市場で食い倒れ

「このベーコン柔らか……

 木材豊富だから香りが店ごとに違って困っちゃう……

 チーズもいっぱい。

 やっぱりチーズは山岳地方よね……」


 エリアスはあきれてアヤに尋ねる

「あなた参謀ですよね!?」

「食文化研究です!!大切!!」



6.そして――アリアの農村ライブ


 一週間後。

 風車の試作5号が回り始め、

 フォンデュがすでに村ごとに広まり、

 アリアの歌を求めて町の広場に集まった。


 特設されたステージ。

 夕陽が黄金になり、

 アリアと建物を照らす。


 アリアが一歩前へ出る。

「皆さん……

 この一週間……本当にありがとうございました。

 どうか、この街が……

 この国が……

 未来へ進めますように。」


 歌が始まった。


 農民は涙し、

 子どもたちは笑い、

 大地そのものが震えるような拍手が響く。


「殿下……最高のステージでした!!」

「絵にしたい!!!」

「現代のライブなら数万人規模で集まるな。

 なら臨時列車が必要か……そのためには留置線が……」

「屋台の食べ物が美味しすぎて泣いた……」


 マルクスは静かに言った。

「殿下……

 あなたの友の知恵は、この街を救った。」



7.出発


 翌朝、街は総出で見送りに来た。

「ありがとう殿下!!」

「また来てくれ!!」

「風車、完成させるからな!!」


「道中、必ず気をつけよ。

 あなた方がいなければ、この国は滅ぶ。」


アリアが代表してこたえる

「必ず……また参ります。」


「帰りは……どこに駅を置くか考えるぞ!!」


「きれいな街並みだったね。帰りも風景画を描こう!」


「チーズ持った?」


「次はどこでライブかな!!」


「(たの……楽しそうで何よりだ……)」


 アリアは笑った。

「さあ……帰りましょう。

 とも新しい未来を作るために。」


 そして一行は――

 新たなステージへ向けて、

 グランフィールを後にした。

ハルト「いいライブだったね、アリア様の歌もいいし、

   コージのプロデュースが光っていた」

コージ「でも、新曲考えないとなぁ。

アヤ、ミツキ、私の推しはアリア様って歌どう?

   かわいい衣装できゅんきゅん、

   ってアリア様の横で歌ってよ」

アリア「ちょっと恥ずかしいです」

アヤ「私に似合うと思っているの?あっちいけ」

ミツキ「いや!

   (だって、この世界の服、おしゃれじゃないし、

   ハルト君に笑われちゃう)」

エリアス「ミツキさん、ちょっと二人だけで」

エリアス「そんなあなたに安心と信頼の商業ギルド。

   当ギルドだけが取り扱っている東方の絹の反物」

ミツキ「え、東方、この世界にもあるの?」

エリアス「ええ、ほとんど情報ないですが、ありますよ。

   王家すらろくに知らないと思います。

   ちなみに、この絹反物、今ならもう一反無料

   今すぐ、お電話

   0120 〇〇〇 〇〇〇

   今日6時まで回線を多めに受け付けております」


ここまで読んでくださってありがとうございます。

基本は書き終わっていますが、今、あとがきで遊んでいます。

もし時間があればブックマークや評価があれば私は喜びます。

たとえしていただけなくても、今後もお楽しみいただければ幸いです

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