リバトーン解放――「歌と演説で領主追放」
1.不穏が最高潮に達する
街の空気はもう限界だった。
領主ヘイデンは王子への献上品を増やす要求をする一方、
ギルドと3人の改革の成果を自分の手柄扱い。
街の苦労をまったく理解しようとしない
市場でも、酒場でも、路地でも、
市民の怒りは静かに、しかし確実に膨らんでいた。
「この街、いずれ爆発するぞ……」
「誰かが合図を出せば、何かが起きる……」
そしてついに、その日は来た。
2.アヤが伝令役として鉱山へ走る
鉱山からの連絡役と4人は状況を見て、
ついに重大な決断を下す。
「今が……チャンスだ。」
「王女殿下とダリウスを……!」
しかし、誰が伝令へ向かうか。
街中は緊張で張り詰めており、彼らはうごけない。
そうなると今一番役に立ってない、
ではなく余裕があるのは、
と考えたところハルトは自然と一人に声をかけた
「……アヤ……さん、頼めますか?」
「え……わ、私!?
いやでも私、方向音痴で……」
「でも、他の人にはみんな役割があるし……」
「……あー……どうせ私は役立たず……
……わかったわよ。私も役に立ちたい。
鉱山へ向かう馬車乗り場はこっちよね」
「アヤさん、方向逆だから…………
町をずっと歩いているんだから、
いい加減覚えよう…………」
3.鉱山からの軍勢到着
アヤが鉱山へ転がり込むように飛び込む。
「た、大変……!
リバトーンが……限界……!」
ダリウスは即座に決断した
「すぐに動く。全員、準備だ。……!」
アリアもそれに応じた
「リバトーンの皆さんの期待に応えましょう。」
既に用意をしていた鉱山からは、
ダリウス率いる元精鋭護衛隊と鉄鉱山の護衛部隊だけでなく、
坑夫たちからの志願兵
が治安維持の名目で出発した。
4.領主軍が外へ出た瞬間——歌が城門を閉じた
ヘイデン領主は、鉱山から兵が出たとの急報を受け、
慌てて兵を動員した。
「放蕩王女を担いだ愚か者たちによる反乱か!
ひねりつぶしてやる!兵を出せ!」
しかし、城門が開き領主軍が外へ出た その瞬間、
街の広場に立っていたコージが叫んだ。
「今だ! みんな、歌えええええ!!!」
♪ 城門閉めろ! 閉めろ!
ヘイデンいらない、閉めちゃえ〜〜〜!! ♪
「閉めろーーー!!!」
「もう我慢ならねえ!!!」
「俺たちは王女の味方だ、閉じろ!!」
作業員たちが一斉に門を引き、
ガシャァァァン!!
領主軍は街の外に取り残された。
領主軍はうろたえた
「なっ……!?」
「し、城門が……閉じられた……!?」
へイデンは事態の急変についていけない
「何をしている貴様らーー!!
領主たる私に逆らう気か!!」
5.アリア、身を挺して登場
ちょうどその時──
城門前の丘から、鉱山軍の一団が姿を現す。
ダリウスが全体に命令を出した。
「全隊、前へ!
だが武器は抜くな! 我々の目的は争いの停止だ!」
アリアも応える。
「私が前に出ます。
この街が血を見ることは……絶対にさせません。」
アリアが城門前へ駆け寄ると、
市民たちがざわめき、
兵士たちが息を呑んだ。
「王女殿下……!」
「本物だ……!」
「姫様が……街に……!?」
「どうか、落ち着いてください……!
争いは……誰も救いません!」
しかしその時──
王子に取り残された近衛の一人が叫んで飛び出してきた。
「どけえぇぇぇッ!!
おまえらのせいで俺たちは……!」
彼はアリアへ突撃した。
「危ない!!」
「アリア様!!」
だが刃が届くより早く、
黒い影が飛び込んだ。
ガンッ!!!
ダリウスは盾の縁を滑らせるように打ち込み、
近衛兵の手首を正確に捉えた。
「ぐっ……!」
剣を握る指から力が抜け、金属音とともに床へ転がる。
「王女殿下に刃向けるとは、不敬だ。
だが殺しはせん。退け。」
一撃で近衛兵は戦意を失い、崩れ落ちた。
その光景は、市民と兵に深い衝撃を与えた。
7.王女の演説……しかし言葉が出ない
王女アリアは前に立ったものの、
身体が震えていた。
(どう話せばいいの……?
市民の怒りも、兵の不安も、
どうすれば……?)
「わ、私は……その……」
その時、背後からアヤがそっとつぶやいた。
「殿下。
歴史が教えている型を真似すればいいんです。」
「大事なのは、
1.市民の痛みに寄り添う
2.兵の誇りを認める
3.責任を明確化し、未来を示す
4.共に歩むと誓う
この4つです。
これは歴史上、成功した王の最も基本的な演説構造です。」
「アヤさん……あなた……」
「殿下は本物の指導者です。
あとは言葉を、殿下の心で。」
アリアは深く息を吸い──
ゆっくりと、前へ進んだ。
8.王女アリアの演説
アリアはその言葉を聞いて意を決した。
「みなさん……どうか聞いてください。」
街全体が静まり返る。
「私は……
この街が苦しんでいるのを知りませんでした。
王家の無能……王子の愚行……
それが皆さんの生活を壊した。
その責任は、王家にも、そして私にもあります。」
市民たちは聞き入っている
(……王族で、こんなことを……)
兵士達にも静かに感動が広がる
(こんな……誠実な……)
「ですが……私は逃げません。
あなたたちを見捨てません。
この街の未来を、共に作りたい。」
「領主があなたたちを苦しめるなら……
その領主を守る必要は、ありません。」
「な、なにを言うか貴様ぁ!」
へイデンが吠えるものの、だれも聞かず
「問います。
この街の未来を守るのは、
領主なのか、
あなたたち市民なのか。
そして兵士の皆さん。
あなたたちは誰のために剣を持つのですか?」
兵士たちは互いに顔を見合わせた。
「……我々は……街のために剣を持っている。
だが領主は……街を守っていない。」
「もう……ついていけません。」
隊長は剣をゆっくりと収めた。
兵士たちもそれに従う
「……隊長……」
「……なら……俺たちも……」
「領主にはついていけない……!」
9.領主追放
ヘイデン領主は顔を真っ赤にして叫ぶ。
「ば、馬鹿者どもーーー!!
私が領主だぞ!!
逆らう気かぁぁぁ!!」
市民・兵士が一斉に動いた。
「ヘイデンを街から追放しろ!!」
「もはや害悪だ!!」
「出ていけ!!」
ダリウスが吠える
「ヘイデン・グラフト。
この街は、あなたを必要としていない。」
アリアも厳しい口調で断罪する
「あなたには、街の未来に関わる資格はありません。
退去を命じます。」
抵抗は起きなかった。
ヘイデンは震えながら馬車に押し込まれ、
街の外へと追放された。
城門の上から、コージが叫ぶ。
「♪ さようなら〜〜領主様〜〜
歌の力で〜〜さようなら〜〜〜 ♪」
「わはははは!!!」
街全体に笑いが広がった。
10.そして、街は新たな旗を掲げようとしていた
領主が去った街は静かになり、
その真ん中でアリアは小さく息をついた。
「……ありがとう、アヤさん。
あなたのおかげで……言葉が届きました。」
「いえ、殿下が本物だからこそ、ですよ。」
その横でダリウスがつぶやいた。
「街の空気が……変わったな。」
リバトーン護衛隊!
今後は私の指揮下でよろしく頼む!」
「ははー!」
街の中にいたハルト達も同じ気持ちだった
「これは……混線していた路線が整備され始めた?!」
「図面……次は街の再整備かな?」
「歌うぞーーー!!!」
町の人たちも自分たちの誇りを取り戻したかのように、
市民たちが自発的に掃除を始めるなどの行動をとり始めた。
街の灯りが一気に増え、さらに活気が増していった。
こうしてリバトーンは、
領主追放とともに
新たな時代へ進み始めた。
ハルト「歌姫革命とかいいながら、演説で終わるって、なんか詐欺じゃない?」
アヤ「人の苦労も知らないで!じゃあ、どうしろっていうのよ」
ハルト「そりゃ、歌で説得すればいいんじゃないの?」
アヤ「無理言わないで、そんなストーリーにしたら作者死んじゃう!」
コージ「作詞作曲の苦労を知らないから、、、」
ミツキ「私、次はデザインで説得して見せる!」
三人「「「もっとできるか――――――」」」
コージ「次回 歌姫革命譚 革命の秘訣は歌!―――そしてコージ伝説の作詞家に」
三人「「「なんでお前が目立っているんだよ」」」
いよいよ新章始まりました。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
基本は書き終わっていますが、今、あとがきで遊んでいます。
もし時間があればブックマークや評価があれば私は喜びます。
たとえしていただけなくても、今後もお楽しみいただければ幸いです。




