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リバトーン改善策—— 「君たちの知恵に投資する価値がある」

1.秘密裏の召集


 鉱山同士の連携が取れたことを受け、

 ギルド長ロッシュは4人を密かに城壁都市へ招いた。


 ルークスが説明する。

「……ギルドが、お前たち4人を試すそうだ。

 この街を立て直すための改善策を求められている。」


 アリアは心配そうに見つめる。

「無理をする必要はないと思います。でも……彼らには救いが必要です。」


 ハルトは深呼吸して頷く。

「やってみるよ。」



2.ヨーロッパ風の街並みに、アヤだけ大興奮


 城門をくぐった瞬間、アヤが興奮し始めた。

「うわ……ッ!

 石畳の配列! この城壁……!

 家並みの勾配が……!」


 残り3人はあきれてアヤを見る

「(あ、始まった……)」


 アヤは一人でしゃべり続ける。

「この都市計画、14世紀のブラウンシュヴァイクと似てる……

 いや、違う、城壁は……!」


 ギルド職員は困惑する。

「え……彼女、大丈夫なの?」


「あれで正常です。放っておけば止まります。」

「テンション上がると歴史のスイッチが入るんで……」

「ほとんど役に立たなくなります……」


「誰が役立たずだーーっ!!」


「まぁ、すこし町の現状を知っておいてほしいので、

 少し大回りして向かいます」


「やったーーーー!!」


「「「観光じゃない!!」」」


 ただ、そうやって街を見歩いていることで、町の現状がわかってきた。


 「商業都市だけあって商店が多くて本来は活気ありそうなのに、、、」

 「きれいな玄関も結構壊されている。せっかくの模様が台無し」

 「町の人たちに笑顔がない!歌える雰囲気じゃない!!」

 「食べ歩きするとしたら、あの辺かな?

  あっちは店も家もほとんどないし無理ね」


 「「「なんでまだ食べ歩きするつもりなの!!」」」


そうやって大回りして町を見回ったあと、

河港のそばにある商業ギルドにたどり着いた。



3.ギルド会議——リバトーンの混乱


 ロッシュが姿を現し、4人を見渡す。

「君たちは鉱山を変えた。

 では——この街も変えられるか?

 見ての通り、王子の略奪で、

 港も物流も滞っている。」


 窓の外は、混乱した街の喧騒が響く。

 荷車が列をなし、

 船着き場では荷物が積まれたまま動かず、

 食料品の値段は跳ね上がっていた。


「ここから改善案を出してほしい。

 君たちが価値ある存在なのか、試させてもらう。」


 4人は自然と真剣な表情になる。



4.ハルトの提案:物流ダイヤグラムと通票


 まずハルトが立ち上がった。

「……港の物流が滞っているのは、

 どの船が、どの倉庫へ、どの順で運ぶかが

 完全に混乱してるからです。」


「ふむ……続けなさい。」


 ハルトは紙に線を引く。

 「日本の鉄道みたいに、

 通票タブレットと運行ダイアグラムを作るんです。」


「……通票?」


「港を6区画に分け、

 通票を持った荷馬車だけが次の区画へ進める。」

「船の入港時間、荷降ろし場所、

 倉庫への順路を一本の線で図にして、

 混雑を見える化する。」


 ギルド員がどよめく。

 ロッシュは目を細めた。

「面白い。

 その発想はこの世界の誰も持っていなかった。」



5.ミツキの提案:作業マニュアルとダイアグラム図示

 ミツキは、ハルトの紙の横に

 すっと自分の描いた図を置いた。


「作業手順も絵にして配れば、

 文字を読めない人でも作業ができるようになります。」


「……これ……何してる絵だ?」


「荷物を積む持ち上げる渡す移すの4工程です。

 動作が標準化されれば、作業速度も安全性も上がるんです。」


 ロッシュは感心して言った。

「……確かに。

 読めなくても働けるマニュアルは画期的だ。」


 エリアスも驚いた

「荷役作業の事故も減るかもしれない!」



6.コージの提案:荒んだ心を歌で支える


 次にコージが胸を張る。

「物流も大切ですけど……

 市民も労働者も心が死んでるんですよ。」


「王子の略奪で不安と怒りが渦巻いてる。

 そのままだと暴動が起きて、

 改革どころじゃなくなる。」


「それで……君は何を?」


 コージは笑った。

「歌です。」


 エリアスが驚いた顔で振り返る。

「みんなが心を落ち着けられる歌。

 労働のリズムを作る歌。

 街全体を前に向かせる歌です。」


「……そんなことで?」


「鉱山は、それで救われましたよ。」


 ロッシュは数秒黙り——

 小さく頷いた。

「……軽視できん力だ。」



7.アヤだけ何も言えない……と思いきや

 最後にアヤの番が来た。

 だが——

「えっと……私は……その……

 さっきの街並みが気になって……

 なぜ北側だけこんなにさびれてるのか……」


「北側? ああ、あそこは呪いがあって誰も住まない。

 なぜか向こう岸に住むと子供が流れやすかったり、

 病気にかかりやすかったりするんだ」


「呪い……それ、本当に呪いですか?」


「……どういう意味だ?」


 アヤは街の地図を見せてもらいながら

 ブツブツと早口で考え事を始めた。

「南側の井戸の源泉、

 北側との人口密度差、

 街路の傾斜……」


 そして、顔を上げた。

「これ、鉱毒です。」


「鉱毒……?」


「北側は鉱山上流からの水を使っているのでは?

 北側はちょうど鉱山からの川の下流に当たるんです。」


「つまり……呪いじゃなくて……

 ただの……?」


「汚染です。」

 場が静まり返る。


「……水が汚いから、病気が広まって……

 呪われた地区になった?」


「だから解決方法はひとつ。

 水道の整備。

 時間はかかるけど、やれば北側は蘇ります。」


 ハルトが口をはさむ

「あーーー、歴女に見せ場とられた。

 このままじゃ土木工学の名が廃る。

 おれは下水を提案する。

 飲み水としては使えない山からの水を

 下水として利用すれば、

 町全体にあふれる糞尿問題も解決する。」


  「なるほど……。理論は分かった。

 だが、その複雑な水路はどう作る?」


 ハルトは力強く頷き、横にいたミツキの肩をバシッと叩いた。

「具体的な設計はすぐには……できるよ、

 ミツキが図面を描いてくれれば!

 勾配は計算するから、完璧な図面、頼んだ!」


「ええええええ!? わたし!?

 は、排水管の構造なんて描いたことないよぉ……!」


悲鳴を上げるミツキに、アヤが涼しい顔で追い打ちをかける。

「そうね。ミツキならできるわ。

 あ、私の上水もお願いね。

 できればローマ水道みたいなアーチ構造で、

 街の景観に合うようにオシャレにお願い」


「ちょっとぉぉ!!

 勝手に仕事増やさないでよぉぉぉ!!」


 ハルトとアヤの無茶振りに、頭を抱えるミツキ。

  その様子を見ていたロッシュが、ふっと小さく吹き出した。

「やれやれ……元気な若者たちだ。

 ……ただそれらは我々に思いつかなかったし、

 今すぐ解決は無理だ。

 だが、面白い。

 もし解決すれば我々にも町にも大きな利益をもたらす。」



8.ギルドの判断


 ロッシュは席を立ち、4人を見つめた。

「物流管理、手順の標準化、士気の立て直し、

 そして街の長年の謎だった北側の呪いの解明……」

「君たちは、

 街を救うための解を持っている。」


「ギルド長……!」


 ロッシュは手を差し出した。

「君たち4人に——

 君たちの知恵に投資する価値がある。

 商業ギルド・リバトーンは、君たちに改革を要請しよう。」


 4人はその手を握り返した。

 ハルトは答える

「やろう。やれることは全部。」


 ミツキは楽しそうに

「図面、またいっぱい描きます!」


 コージはのりにのっている

「街中コンサートやるぞーーっ!!」


 アヤも安堵する

「私……役立たずじゃなかった……!」


「さあ始めよう。

 街を変えるのは、今だ。」


 こうして——

 4人は鉱山を越え、

 都市を味方につけ第二の戦い を始めた。

どうでもいいのですが、

地図を見て鉱毒と気づくの本当は地理オタの役目なんです!

鉄道好きは小さい時から地図を見続けるので、

地図大好きで一般的には地理オタクでもあります。

だけど、物流改革(鉄オタ)を優先したので、

ハルトに二つ見せ場作れないから、

アヤに譲ったんです!!!

足尾鉱毒とかロンドンのコレラ事件(公衆衛生の始まり)とか

アヤなら知っていてもおかしくないので。

あまりに譲りすぎたので、下水の提案はハルトにさせました。

欧州中世都市の糞尿問題は本好きの下克上でも記述されているとおりです。


それとは別に、もうひとつ面白いネタを思いついたからですが。



謎な女「これ、毒です。よ・く・ぞ見破った」

四人「中国人?あれ、、、見間違い???金髪????」

謎な幼女「存在Xぅー。こいつらも呼び出したのか?

  この世は理不尽だが、合理的なら生き抜ける。

そして安穏な生活を手に入れよう」

四人「俺たちを呼んだのは王子だったのでは???」

謎な幼女「次回 四人戦記~更なる前進 お楽しみに」

アリア「わたしはどこにいたらいいの?」

四人「もともとはこっちのタイトルに近かったんだよ!!!!」

謎な幼女「科学と魔法が融合する世界か。この世界はどうなるかな?」



ここまで読んでくださってありがとうございます。

基本は書き終わっていますが、今、あとがきで遊んでいます。

もし時間があればブックマークや評価があれば私は喜びます。

たとえしていただけなくても、今後もお楽しみいただければ幸いです。

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