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文乃、鉱山へ落ちる ――「歴史は普遍。だが……まずは死なないために。」

1.罪人馬車の中

 鉄の車輪がガタガタと鳴り、

 黒瀬文乃文乃は荷台の端にしがみついていた。


「ちょ、ちょっと……揺れすぎ……!

 私こういうの向いてないんだけど……!」


 大学にいたときは、戦史研究サークル。

 机上戦なら誰にも負けない自信がある。


(なんで……なんで異世界召喚で、

 いきなり鉱山送り……?)


 そもそも召喚されて最初に聞かれたのは――

「できることは何だ」

 それに

「歴史ならどの国でも……特に戦国や戦史とか……」

 と答えたにもかかわらず

「異国の歴史が何の役に立つ!!」

 でそのまま“無価値”判定で鉱山送り。


(戦略って普遍的なんだけど!?

 外交も政治も、全部歴史が基盤なんだけど!?

 何で理解できないのよ!!)


 そう怒りたくなるが、

 怒ったところで馬車は止まらない。

 そして、

 鉄鉱山の巨大な坑口が見えてきた。

 


2. ルークスの「またか」


 馬車が止まり、扉が開く。

「降りろ」


 ルークスが、腕を組んで立っていた。

 以前よりは少し柔らかい表情だが――

「……またか」

 心底うんざりした声だった。


「ま、まあ……来たのは私ですけど……」

文乃は弱々しく言う。


「お前みたいなのをここで何人も見た。

 細い、弱い、勉強ばっかりやってそうなやつだ」


「うっ……図星……」


 ルークスはため息をつく。

「とりあえず……ディランを呼んでこい!」


 そう部下に命じながら、

 文乃をちらりと見てぼそりと呟く。

「……また、ろくに働けなさそうなのが来たな……

 まったく、人使いの悪い王都だ」


(あ、ちょっとだけ優しい……?)


 文乃は一瞬そう思った。

 だが、それ以上は何も言われず、

 ただ“またかよ”という空気のまま突き放される。

 


3. ディランの慣れた対応


「……来たな、新入り」

 ディランが歩いてきた。


 もう異世界の若者を見るのは“何人目か”で驚きもしない。

「で、お前は何ができる」


「れ、歴史……戦史が得意で……」


「作業には関係ないな」


「ぐはぁっ!!」

 文乃は精神的にダメージを受けた。


「まあ……とりあえず三人に会わせる」

ディランが歩き出す。


 

4. 三人との初対面


 食堂の広場。


 ハルト、ミツキ、コージが作業を終えて戻ってきたところだった。


「ディランさん、新しい召喚者ですか?」

ハルトが苦笑い。


「また来たの?

 最近多いね……」

ミツキも困った顔。


「おお!? 新たな異世界民!?

 趣味は!? オタク!? アイドルオタか!?」

 コージだけテンションが高い。


「はい……歴史オタクです……」

「キターーーーー!!

 今までとは違うオタク!!」


「ちょっとコージ落ち着いて」

ハルトが制止するが、


コージは文乃の手を握っていた。

「アイドルの歴史も語ろうぜ!!」


「いや……私……

 まず鉱山で死なない方法から……」


「おお……その気持ちはわかる」


 三人の対応は温かかった。

 だが――


 

5. 文乃、完全に役立たず


 文乃が試された作業:


● 石拾い

→ 石の種類を分類しようとして逆に混乱させる

「御影石とか大理石があれば宮殿に使えるのに……」


「考えるな!」

ルークスに怒られる。


● トロッコ押し

→ 体力ゼロで10メートルでダウン

「……っっ重っ……無理……ッ」


「ちょ、交代! 倒れる倒れる!」

コージが支える。


● 休憩中

→ ひたすら独り言

「支配体制が崩壊寸前で……王権の正統性が……」


「歴史の話してる余裕ないからね!?」

ミツキが心配する。


――つまり、完全に何もできない。

 夕方、文乃は座り込み、

 地面に広げたメモ帳にガリガリと筆を走らせていた。


(……この労働体系、

 作業効率、組織構造……

 ぜ、全然合理化されてない……

 でも……言っても通じる気がしない……)


 疲れで涙がにじむ。

(やっぱ……私、何もできない……

 鉱山で死ぬのかな……)

 


6. 三人の励まし


「まあ、最初はそんなもんだよ」

ハルトが隣に座る。


「私も最初は何にもできなかったし」

ミツキが微笑む。


「僕なんて、昨日までただの無能だった!」

コージが胸を張る。


「無能って言わないでよ……」


「いや事実だから!」

コージが笑って文乃の肩を叩く。


 文乃は初めて、少しだけ笑った。

「みんな……優しいんだね……」


「なんとかなるさ」

ハルトが空を見上げる。

「ここは地獄だけど、

 仲間がいれば地獄じゃなくなるんだよ」

 

7. 一日目は終わる

 ディランが静かに言う。

「今日はもう休め。

 ……体力がない者は、生き延びるだけで仕事だ」


「……はい」

 文乃は寝所の隅の干し草に倒れこみ、


 荒れた天井を見つめた。

(私が……この世界で役に立つ日は来るのかな……

 歴史も戦略も、今の私は紙切れの知識だけ……)


 だが、ハルトたち三人とコージの声が、

 確かな救いになっていた。


(……明日も、生きよう)

 その小さな決意で、

 文乃の鉱山一日目は終わった。

2025/12/16

ミツキ「あの子、自分のこと役立たずって言っているけどさ、将来軍師ポジションなのよね」

コージ「メタ発言!でも、いいじゃない。ミツキもちゃんと役割あるんだから」

ミツキ「あの子も、ハルトもコージも、小説だとちゃんと文字で活躍わかるの!

    私は図だよ。識字率低いからチートなのに、文字でしか表現されないってずるくない」

コージ「ほら、お、おれもさ、、、メロディーないから、魅力の半分もわかってもらえない。」

ミツキ「コージはアイドルオタクでキャラ立っているから!

    私は地味だからあざとかわいい妹分キャラでキャラててているの!

    もっと能力で認められたい!」

ミツキ「次回 歌姫革命譚 図示こそチート ミツキの図がすべてを解決する

    書いて書いて書きまくるぞ!

    軍師ポジションにも歌姫ポジションにも負けない。

    って、Nano Banana3? え、私の役割は???」


ということで、Nano Banana3で作ったイラストの挿入始めました。

すでに投稿した話のどこかに図を入れてあります。

あざといPV稼ぎですが、ぜひお探しください。

既に本筋は完全に出来上がっておりますが

あとがき遊び、イラスト遊びの創作意欲のため、ブックマーク登録や評価など、

ぜひよろしくお願いいたします。

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