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第二十二話:まだまだな僕の愛情料理


《クエスト視認》に新たな表示が光る。


【リベンジクエスト発生!】

『二人で美味しい食事をとれ』

詳細:日本料理でリアの好物を作り、前回の失敗を挽回せよ!

成功条件:料理の完成度85%以上

※隠し情報:リアの好物は鮭のちゃんちゃん焼き、かぼちゃの煮つけ


「よし、今回は絶対に…!」


コウタは意気込んで材料を買い揃え、キッチンに立つ。前回の失敗を活かし、レシピを何度も確認しながら慎重に調理を進める。


「かぼちゃの煮つけは、だしを効かせて…」

「鮭は弱火でじっくり…」


数時間後、料理が完成。


食卓には、きちんと形になった日本料理が並ぶ。前回のような明らかな失敗はない。


「わあ!コウタくん、すごい!前回よりもずっと上手だよ!」

リアが一口食べて、笑顔を見せる。

「美味しい!本当に美味しいよ!」


内心リア:(コウタくんが私のためにここまで頑張ってくれたんだ…)


しかし…


【クエスト結果】

料理完成度:79%

判定:失敗

コメント:まだまだ精進が足りません

特に:

・かぼちゃの煮方が不十分

・味のバランスに改善の余地あり

・見た目の美しさ不足


「なっ…!?」


コウタは内心で叫ぶ。リアは明らかに喜んでいるのに、クエストは失敗だなんて…


「コウタくん、どうしたの?顔色が悪いよ」

「い、いや…なんでもない。美味しいって言ってくれてありがとう」


内心コウタ:(クエストは失敗でも、リアが喜んでくれたんだ…それでいいのか?)


その夜、コウタは《クエスト視認》の表示をじっと見つめる。


【特別メッセージ】

『成功』の定義は一つではありません

数値上の目標より、

彼女の笑顔こそが真の報酬です

しかし、慢心せず、より高みを目指せ


「…わかったよ。次は絶対に、クエストも成功させてみせる」


コウタは拳を握りしめる。リアの笑顔が原動力だ。でも、彼女にもっと美味しい料理を食べさせて、もっと笑顔を見たい――


その思いが、彼をさらに成長させていく。


(第二十二話 了)

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