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正しい土魔法の使い方 ~理系おじさんの異世界生活~  作者: 麻鬼


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22/80

22話 闇の奧に潜むもの。

階段を降りて、目の前には大きな扉。


「階段のサイズよりも大きい扉って、なんか意味あんのかね?」


この中にいるモンスターは、かなりでかいらしい。

でも、階段を通れない以上、外には出られないわけだ。上の階はマグマだしな。

では、ほおっておけば餓死するのか、といえばそんなことはなく、ダンジョンの中ではモンスターは食料がなくとも生きられるそうだ。

そのくせ、食べられる獲物が来ると襲ってくるらしい。


そんなこんなで、ダンジョンでは理不尽に大きなモンスターが出てくることがある。ダンジョンボスというやつだな。


「扉、閉まってるな。アイリスが通ったはずなんだが」


こういうのも、ダンジョンの復元力なのかな。

まあ、閉まっているならまずは中の確認からだ。


「アースサーチ」


扉を開けなくとも確認はできる。

扉の中は広い部屋になっている。

外周にいくつかの小部屋があるのも先に見た通り。

室内には天井を支える柱と、像のようなものがたくさん壁に沿って並んでいる。。

部屋の奧にはこれまた大きな台座のようなもの。その上に動かない何かが乗っている。これがボスか。


さて、この扉、開けると絶対大きな音がするよな。

すぐに階段まで戻れば逃げられるか?

でも、扉を開けるのに手間取ると、その間に距離を詰められそうだ。


扉の横、壁に手を当てる。


「アースホール」


ダンジョンの壁に少しだけ穴を開けた。

穴は像に隠れる位置。そこから手回し式電灯で中を照らした。

穴が塞がるまでに急いで中を確認する。


「見える範囲では綺麗なもんだな」


床には塵ひとつ落ちていないくらい。もちろん、死体なんかもない。遺品的な物もない。

ボスモンスターが明かりに反応するかと思ったが、今のところ動きは無い様子だ。

部屋の奥まではあまり明るくできておらず、ボスの様子は目視できない。半球鏡でも作って、手回し式電灯の光に指向性でも持たせてみようか?


壁際の像も怪しいな。目の前にも一つあるわけだが、人を模した石像のようだ。

獣人の像らしく、こちらに尻尾を向けている。

女性の像か。腰回りが円みを……。


「ユキじゃねえか」


そこにあったのはユキの石像だった。


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