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正しい土魔法の使い方 ~理系おじさんの異世界生活~  作者: 麻鬼


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111話 旅の道連れ

「狭いのう」


操縦席の中に入ってきたニーナの第一声がそれ。


「外はでかくなっておるのに、中が狭くなっておるのはなんなんじゃ?」


「仕方ないだろ」


そういうものなんだよ。

まあ、必要になったらコンテナユニットとか取り付けられるようにするのは有りかな。

緊急時には捨てないといけないけど。


「どうせ多少の修正は効くのじゃろ、妾の席も用意せい」


「へいへい」


しょうがねぇなぁ。

多少後ろを伸ばすにしても限度はあるな。

荷物もあるし。

複座式みたいに操縦席の後ろにもう一つ椅子を入れるか。

高さを少し高くしないといけないかな。まあ、前が見えた方が良いってのもあるしな。


「ちゃんと、シートベルト締めろよ。何があるか判んないからな」


「おう、ここが妾の専用席じゃな。椅子はもう少し小さめで、全体に丸めが良いぞ」


細かいなっ。まあ、ぴったりな方が安全ではあるか。チャイルドシートと思えば可愛いものだ。


「さあ、急ぐのであろう、もっとスピードを出すが良い」


後ろ座席に座ったニーナが上機嫌で足を伸ばして前方を指し示してくる。

ふくらはぎのあたりがちょうど顔の横に来るので控えて貰いたい。変な性癖でもつきそうだ。

見た目、黒タイツなんだよな。




獣人の森とエルフの森との境目は前に来たときにも見た。

森の雰囲気が明確に変わるので判りやすい。


「あれかな?」


海岸沿いに、以前にはなかった桟橋や倉庫のような建物が見える。


「チェンジ、ホバーモード」


海面に向けてスピードと高度を落とす。


「チェンジ、クルーズモード」


ジェットモードから翼を折り畳んだようなコンパクトな形態。

そのまま着水して海面に浮く。


「いちいち、それは口に出して言わねばならぬのかの?」


……解説してやってるんじゃん。


「普段は言うべきことも言わぬ癖に、難儀なやつじゃのう」


お前、良さを理解したんじゃなかったのかよ。




ブラックボルダーを桟橋につけると、そこで出迎えてくれたのはクロウディアさんだった。


「ヨシツグさん、よく来てくれたわさ」


「ああ、だいたいの話しか聞いてないんだけど、とにかく目の前のあれを越えればいいんだよな」


北側の海は、ぱっと見た感じ穏やかな海なのだが、海面のすぐ下には植物の根だか蔓だかが蠢いている。

すごくサルガッソって感じ。

どこまで続いているのか、此処からは伺えない。とりあえず見渡す限り。


「とにかく、物資を運んで欲しいんだわさ。あちし達で運んでも、追い付かないわさ」


「飛んでると、問題なく往復できるのか?」


「何度か飛んでる方向がおかしくなるわさ。でも、あちしらは方角が判るから、問題ないわさ」


渡り鳥の才能でもあるのかな?

しかし、やっぱりあるのか、例の空中回転床。

怖いんだよな、何かの拍子に墜落しそうで。


「このまま、流されて行っても抜けられるんだろ?物資とかも小舟なり、筏なりに乗せて送れば良くね?」


「確かに流れては行くんだけんど、流れが遅いんだわさ。ああ、ちょうど今、それを試すところだわさ」


桟橋から北に離れた位置に船が出ている。

あの辺が接近できる限界ってことかな?

船から北へ向けて荷を乗せた小舟を送り出す。

長い棒を使って押し出された小舟は、海の下から伸びる植物に絡め取られ、パッケージングされる。

そして、そのまま海面を漂い、徐々に離れて行く。


「……遅いな」


「わさ」


あれは、抜けるだけで日が暮れるな。

短気な同行者もいるし、無しかな。


「誰が短気じゃ」


お前だよ。


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