第5話 井の中の蛙の教義
―東京都町田市高度10000メートル上空にて―
そこには1匹の鬼がいた。
鬼が空を飛ぶなど、およそ想像に苦しむが、事実としてそのオーガは自身の体より大きな羽を広げて滞空していたのだ。
そのオーガは遥か天空から、地上を這いつくばるあわれで脆弱な蟻どもを見下していたのであった。この光景こそ、天空の絶対者のみに許された至高の悦びである。このオーガの手にかかれば、下界の人間など一瞬で灰塵に帰すことができるが、一方的に他者を見下すことができる悦びというものはそう滅多にお目にかかれるようなものではない。なので、あえて生かしているのだ。
そう、お前たちは私の一存で、あるいは気まぐれで生かされているに過ぎない虫けらなのだ。
今日は非常に天気が良い。まさに晴天の空。雲ひとつない、風も少ない、冴えわたる満天の空。
そのオーガは空の蒼にとけこむように青いのである。
そう、この鬼は青鬼と呼ばれるオーガ。
地上にいる鬼とはことなり、相対的に小柄な鬼であって、また鬼にしては極めて華奢な体つきをしているが、これは何よりも身軽さを重視した結果である。
また、彼は晴天のスナイパー。そのため、物事を立体的に把握する必要から、餓鬼とは異なって、特別にふたつの目をもつことを許させた上位のオーガなのだ。
特に、日本の政府軍には戦闘機等を除く、空戦用のロボットを有していないため、大抵の敵はこの鬼の前になす術もないまま狙い撃ちにされ、蜂の巣にされるのがオチ。
したがって、彼は蒼天という聖域の支配者。故に無敵の鬼。この世に彼よりも空高く飛べる者など存在しないのだ。もっとも、一体だけ人間に遅れをとってやられてしまったが、少なくとも彼はそんなミスはしない。
さあ、この絶対者に貴様らの醜くもこそばゆい姿を見せるのだ。貴様らはもはやショーウインドに飾られたスペクタクルにすぎぬ。今宵は喜劇か、それとも悲劇か。それはいずれにせよ無数のかけがえの無い人間を素材にした魂の舞台。お前たちはこの絶対者のためだけに存在するのだ。これこそが、絶対者にのみ持つことの許される究極の教義である。
ところが今日は、そんな青鬼がこの東京都町田市上空において第1級危険物を発見したのであった。厳密にはそれを視認したわけではないが、独特のオーラを持っているからいやでも鼻につく。鬼でありながら人間と行動を共にする、異端の鬼。裏切り者。即ち、この絶対者を唯一脅かしうる存在である。この完成されつつある壮大なスペクタクルの中に紛れ込んだ癌細胞である。これを放置するのであるならば、いずれはこの鬼自身もこのショーウインドの構成部分の一部をなす羽目になりかねない。
危険。危険。危険。
青鬼の頭の中は、警戒信号で満ち溢れている。
すると、その右腕は10メートルほどの長さまで伸張し、弾丸の砲台が一丁出来上がる。また、その羽はより大きく広がり、バランスを失することのないよう、そのか細い身体を支えるのである。それはまるで、パラボラアンテナのような形状となり、準衛星軌道上から、相手に気づかれることも無く必殺の一撃を放つのである。そのライフルのバレルと化した凶悪な右腕を弾丸コース上の地上のある1点へと向ける。
(二)
ナインは、ヤニの匂いに包まれた、硬いソファの上でまどろみに落ち込んでいた。
足を伸ばして眠るだけの広さはないから、身体をくの字に曲げるしかないのだが、そのように縮こまって眠るのも慣れてくると良いものだ。そして、そのうえから毛布を被り、ぬくぬくと蓑虫のようにしていると、結構温かかったりする。
だが、そんな二度寝中の幸福感も束の間、一気にナインの毛布が引き剥がされる。すると、毛布の中に溜め込んでいた熱が一斉に逃げ出して、代わりに氷のような冷気が彼を襲う。
「さむっ・・」
「ほら、ナイン。起きて。仕事よ、仕事」
弥生遼子が、まどろんでいたナインを叩き起こしに来たようだ。彼女は、なにやら服装をがっちりと決め込んで、口にはタバコをくわえている。いつになく気合いが入っているのは明らかだ。きっと何かあるにちがいない。
「社長、どうしたんですか?まだ、朝の8時前じゃないですか・・。もう少し、寝かしてください・・」
とはいえ、あと20分ほど寝れるなら、寝かして欲しかった。なので、ナインはなりふり構わずに眠りに堕ちようとする。
「こら、出撃要請なの。町田市内に5体の下級オーガが迷い込んだから、ちゃっちゃとやってきなさい。防衛省も今はこちらに兵を送れないから、アンタが戦わないとこの街無くなるわよ。ひとりの兵隊が寝坊したために町田が崩壊したなんて冗談、まったく笑えないからね」
「ははは・・そりゃ笑えないっすね・・・ZZZZ・・・」
「敵襲だと言ってるだろ」
弥生は、再びまどろみかけたナインの頬を3発ほどはたく。
「・・って、敵?それを早く言ってください」
弥生のビンタで俺はようやくにして飛び起きた。
「全く・・・何言ってんのよ。さっきから地鳴りがしてるじゃないの。これ、あいつらの足音よ。てっきりそれを承知で寝てんのかと思ったわ」
「すいません、俺としたことが、油断しました」
俺は、弥生に一礼すると、ガレージの方へと足早に向かっていった。
「アンタ、そんなパジャマのまま戦うの?」
「時間がないのでしょう?なら、これで十分です」
階段を駆け降りながら答える。
「あ、あとナイン」
「はい?」
「私、今から仕事で、詩季も大学で授業だから、今日はアンタと西田だけでどうにかしてちょうだい。いいわね」
「了解です」
ナインの返事を聞いた弥生は、こなれた手つきで腕時計の時間を確認し、彼女も足早に階段を駆け下りて事務所を出る。
そして、事務所前に停めておいたタクシーに乗って、彼女はどこかへと行ってしまうのであった。
(三)
町田の街には、5体の餓鬼が練り歩き、人のいなくなった住宅街を踏みつけながら壊していく。
相変わらず、輝きを失っている目玉をぎょろぎょろさせて、獲物でも探しているのであろうか。
ナインはプロトオーガの中で気を静めていたところ、通信が入ってきた。
「おい、ナインよぉ、今日はてめぇと俺だけでやるぜ。しっかりついて来な」
仲間は西田のみ。はじめて俺が鬼と交戦した時よりも、敵の数は多いが、一応西田という頼れる仲間はいるので特に問題ない。むしろ、下等オーガであれば、ひとりで事足りる。
「西田さんこそ、簡単にやられないで下さいよ。社長のためにもね」
「てめぇ、こら、今ここでぶっ殺してやろうか、えぇ?」
西田は真っ赤になって銃口をこちらに向ける。仲良くなると、西田という人物は非常にからかい甲斐があって、おもしろい。しかしながら、今、味方に対して銃口を向けている場合ではないであろう。下等オーガとはいえ、機体の性能は間違いなく西田のロボットより上なのに、それが5体もいるのだから。
ほら、5体のうち、1体が西田機の存在に気づいた。すると、仲間の異常を感知した他のオーガたちも、敵の存在を認識する。
さっそく、二体のオーガは忠実に本能に従って西田に飛び掛かる。
「うぉぁ」
西田はこれを避けきれず、二体の鬼にかみつかれてしまう。オーガたちは、顎を使い、ガリガリと西田機を攻め立てるのだ。しかし、西田のロボットは鬼の噛み付きぐらいでは壊れないほど硬く作られていることを西田は知っていた。つまるところ、装甲の硬さだけが取柄の西田のロボットは鬼にとってあまり美味しいものではなく、噛み砕こうにも歯が立たないのである。やはり、機体の性能以上に、西田の長年の経験が最後にものをいうのであった。
「やっぱり、てめぇらは馬鹿野郎だ、この俺以上にな」
西田は迷台詞を残し、そのロボットでようやく掴めるほどの片手投擲爆弾を一体の鬼の口内に押し込んで、二体とも殴り倒して後退する。それにしても、この男自分が馬鹿だと認識しているようである。
数秒して、爆弾が爆発し、二体の鬼は仲良く砕け散った。人工筋肉が市街地に散逸し、赤い血を撒き散らした。西田もなかなかやるようだ。
「隊長に弾は節約しろと言われてるんだ。てめぇも見習いやがれ」
西田は、得意げに自分を指差した。きっと、日頃から弥生遼子は、あんたがいつ死のうが勝手だけど、弾は無駄にしないで、とでも西田に言っているのだろう。まあ、実際にも2つの爆弾が必要とされたところをうまく1個で成し遂げられたのであるから、これを評価しないわけにはいかない。今だけは西田が勝利の余韻に浸ることを許しておこうと、ナインは考えた。しかし、その時である。
「あ、西田さん、前」
残った3匹の鬼が光球を西田に向けて発射していたので、前方の注意を促してあげる。しかし、彼は敵の攻撃に全く気づいていないようで、まともにそれを受けて西田のロボットは盛大に吹っ飛んでいった。そのまま2,3回地面にバウンドし、装甲をひしゃげていきながらも最後は止まる。結局格好のつかない彼の末路である。
「ナイン、てめぇ、さっさと言えや、ボケぇ」
とりあえずは生存しているようでなによりである。装甲の硬さだけが取柄というのは、形式的な形容詞だけではないようであった。
「さて、やるか」
西田がやられてしまった今、次は自分の番だ。今にも襲い掛かってきそうな3匹の鬼どもを一瞥すると、怒れる猛獣のように喉を鳴らしながら唸っている。どうやらあの連中は、自分の血が欲しくてたまらないらしい。
(動いてくれよ。俺のオーガ)
この3日余り、やむなく余計な仕事もしてはいたが、オーガの訓練も欠かさなかったので、なんとなくだがコイツの操縦をするコツというものを掴んできたつもりだ。
そう、とにかくオーガの心を感じるのだ。そうすれば、オーガは自分の心を感じてくれる。オーガと俺は一心同体。
「 」
ふと、自分の心が人間の体という束縛や限界性から解き放れたような感覚が全身を突き動かす。そう、今だけは煩わしい人の体を捨て、俺は鬼となる。今、この鬼の肌は俺の肌であり、俺の脳はこの鬼の脳なのだ。
精神球体が強く輝く。淡い薄緑の彩色。心の奥底の穢れた魂がカテーテルのようなものを通して、するすると抜かれていくような感覚がする。
そして、鬼はこの手を両刃剣に変え、鬼どもの中へ飛び込む。
「・・・」
残った3体の下級オーガの首は、その3秒後に市街地の宙を舞った。
(四)
しばらく倒れていた西田が、ようやくにして起き上がり、ナインの後ろまで重い鉄を引きずりながら歩いてきた。
「なんだ、オメェだけ居りゃあ十分だったんじゃねぇかよ」
「そんなことないですよ。西田さんが数を減らしてくれたおかげでこっちも助かりました」
確かに西田は特に役に立たなかったのは事実。かといって、あんたは不要でしたという旨の発言をすると、本当に落ち込んでしまうような気がしたので、ほめておくのが無難であった。
「お、そうか?やっぱ、おめぇはよくわかってるぜ」
と言う具合に円満に会話を終わらせることができるからである。ナインは、こういう彼の単純なところは決してキライではない。
「がはははははははははは、ああっっ!!!」
高笑いをしていた西田の声が突然停止する。
(どうした?なにがあった?)
ナインは辺りを見渡すと、50メートルほど遠くに西田のロボットは飛ばされていた。一体いつあそこまで移動したのだろうか。
否、よく見ると、ボディに弾創が彫られている。そうか、これは敵の攻撃。とすると、敵はまだどこかに居る。しかし、敵影らしきものはどこを見てもない。
いや、強い殺気を感じ取れる。しかもこれは西田を狙っている。
だが、ナインが気づいたときには遅かった。兇弾の雨が西田を貫く。
「にしださぁん!!!」
ナインは銃撃の雨の中、西田機を捨て身で運び出す。鬼の筋肉を抉り取るほどの弾丸の雨を抜け、ひとまず障害に囲まれた安全地帯に西田機を置いた、その瞬間オーガの身体の至る所から血が吹き出る。他方、西田のロボットは腕がもぎ取られ頭部は吹っ飛んで悲惨である。
「・・おい、てめぇ、俺のことなんざかまってねぇで・・さっさと・・・」
あぶないところであった、とりあえずまだ息はある。いや、この男の事だ、そう簡単にくたばるタマではない。彼が死んだとしても『西田死んだんだって』『マジうけるんだけど』って具合に、それだけで愉快な家族団欒の笑いのネタになるほどのものだから。
「そこで待ってて下さいよ」
しかし、敵は一体どこから西田を狙ったのか。見渡す限り、それらしきものは存在しない。
「ナイン・・・、この攻撃は空から・・こいつ・・青鬼だ・・きぃつけろ」
青鬼だと。
確か以前に資料でみた羽の生えたオーガ。しかし、上を見たところで、それらしき物体を見ることはできない。
「もっと上だ・・、もっと上をみやがれ・・・」
この晴れた雲ひとつ無い晴天の一体どこに鬼が居るというのか?しかし、上空からの砲撃を現に西田は受けている以上、必ずどこかに居るはずである。
ナインはもっと視界の開けた場所へ躍り出て、鬼の目をとおして、何百倍という倍率の望遠を行った。
すると、高度10,000メートル上空で青き鬼と目があった。その時である。
「・・・っく」
左肩が吹き飛ばされる。肉片がぶちまけられ、血が吹き出る。どうやら、こちらに気づいたらしい。
とにかく、一箇所に留まるのは危険である。そう考えたナインは、一気に市街地を駆け抜けた。間一髪、足元に銃弾が打ち込まれる。
しかしながら、逃げているだけでは永遠に勝つことはできない。また、高度10,000メートルに到達できるような武器も持ち合わせてはいない。とすれば、奴は無敵か?
いや、無敵の鬼などありえない。現に青鬼は誰かが倒しているではないか。ふと、レポートの記載を思い出す。レポートによれば、用いたのは実に10機もの戦闘機であった。これらを用いて、いかに青鬼を倒したのか、その説明文を見たとき目を疑った。
すなわち、特攻である。
10機もの戦闘機を青鬼に向けて特攻させたのである。当然、10人いた戦闘機の操縦者は全員死亡。報酬として、これらを指揮していた某傭兵派遣株式会社の多数派取締役陣には3億円が与えられた。彼らは、従業員などを脅迫し、半ば強制的に即席の特攻部隊を作り出した。報酬は山分けにするとかして騙したのであろう。人件費を削減できるわ、報酬は出るわでさんざん甘い汁を吸ったのであろう。そのような、尊い犠牲のもと、はじめて青鬼の討伐に成功したのである。今では、自殺を教唆した、否、被害者をして殺人を実行したに等しいあのクズ経営者どもが青鬼退治の英雄である。
しかし、ナインなら、このプロトオーガなら、そんな悲しい結末になどさせない。絶対に青鬼を討ち、西田を無事につれて帰る。そして、弥生遼子代表理事に何気なく青鬼の亡骸を見せて、ちょっとは自分も使える男だというところを見せ付けて見返してやる。
「ち・・・」
一瞬の衝撃とともに、今度は弾丸が右腕を貫いた。この白いボディから、限りなく黒に近い赤の血がドクドクと流れ出す。
(痛い・・・)
続いて脚を撃ち抜かれる。青鬼は、次第に失速してゆくナインをなぶるに快感を覚えているに違いない。
(プロトオーガ、お前が全ての鬼どもの基礎ならば、お前にも羽があるはずだ)
弾丸がプロトオーガの胴体、肩それぞれを貫いていく。
(俺はこんなところで負けるわけにはいかないんだ)
上空の青鬼は調子に乗ってきたのか、次々と弾を撃ち込んでくる。
(悔しくないのか、お前)
その時、プロトオーガ胸部のメンタルスフィアがより強く緑色の光を放った。
(五)
上空で空を飛べぬ鬼をおもしろおかしくいたぶっていた青鬼であったが、突然、地上の鬼が消えたことに気づく。北、南、東、西、というふうに辺りを探してみるもそれらしきものは見当たらない。ならば、あの鬼はきっと逃げたのであろう。そうにちがいない。ははは、腰抜けめ。おとといきやがれ。
青鬼は長らく構えていた銃口をしまう。しかし、ふと違和感が突き抜けるのである。この高度10,000メートルからの大パノラマからであれば、たとえ時速300メートルの速度で移動をしようがどこへ行ったのかくらいは目で追うことも十分可能であったからだ。それだけに、対象がふと消滅するという現象は異常であった。心当たりがあるとすれば、そうであった。
まだ見ていない方角が一つだけ残っていた。
それは上方向である。そう自分よりも更に上空である。この鬼は空から地上を這いつくばる物の動静をつぶさに観察することには長けていたが、下から上に突き上げてくる物のそれを観察することは苦手であったのだ。まさか、あの羽も生えてないような鬼がここまで飛ぶなどありえるものか。ここをどこだと思っているか。高度10,000メートルの大絶空の世界であるぞ。ばかばかしい。
私こそ空の王者。晴天の支配者。そんなことありえるはずもない。よし、今から上を見てやろう。
(・・・・)
なぜ、見ないのだ。私こそ無敵の鬼。ちょっと後ろを振り向きさえすればそれで事足りるのだ。
見れぬ。
絶対に見れぬ。
蓋し。
見たら殺されるからだ。
「よう。ここまできてやったぜ」
声がきこえる。きっと友人のアイツにちがいない。そうだ。そうだ。
あれ、そいやアイツこの前死んじゃってねぇ?
ふと、我慢できずに、青鬼は振り向いてしまった。しかし、後ろにはだれもいない。何だ、ただの空耳であったか。まったく、焦らせてくれる。
「!!!」
いや、違う。なぜ私は落下しているのであろうか。この目に映るもの全てが、下から上へと吹っ飛んでいく。そうか、わかった。やられた。羽をもぎ取られたのだ。どんどん下へと堕ちていく最中で、その鬼はようやくその目にあってはいけないものを見たのだ。この絶対者を越える、絶対者を。この私が堅守していた絶対の教義をより絶対の教義によって塗り替えられたのだ。
私こそ天空の覇者である。
空での戦いで私が貴様に負けるはずなどない。私こそ最強。無敵。貴様はここから地上へ叩きつけられて死ぬがよい。
青鬼は堕ち行くなか、その忌々しい存在に砲台を向けようとした。しかし、其の、より絶対の何某かは、堕ち行く青鬼に追いついてきて、右腕を大きく振りかぶっていたのである。青鬼は最期に観た。悪魔のような羽。そして、自身が演じる悲劇の終幕を。
青鬼は銃を構える間も与えられず、悪魔の羽を持つ鬼によって一刀両断的に幕を下ろされたのであった。