第六話 まさかの新入部員
今日も私は授業が終わったので部室に足を運んでいた。
「来たぞー。」
「遅いですね水月さん。」
「お前早すぎない?俺毎回ホームルーム終わったらすぐ行ってるんだけど。」
「さて?なんでですかねぇ。」
「うぜぇ。」
「女の子に言う言葉じゃないですよ。」
「女だったのか。気付け無くてすまん。」
「貴方は私を男だと思ってたんですか?」
「そうだな。」
「え?私女子用の制服着てますよね?ほらっ、見てくださいよ。」
小手毬は立ち上がって自分が来ていた制服を見せて来た。
「最近は女子用の制服とか言うと燃えるぞ。」
「誰も聞いてませんよ!」
「おいおい、いきなり大きな声出すなよ、びっくりしちゃうだろ。」
「絶対そう思って無いですよね。」
「思ってる思ってる。」
「その二つ繰り返すのをやめてく」
小手毬が何か言っている間にドアが開き、そこから昨日、このコンピューター部に入るとかふざけたことを言った香黄菊が入って来た。
「こんにちはー。」
「どうしたんだ?一年生?もしかしてカツアゲ?未だにこんな事をする奴が居るとは…」
「違いますよ!絶対分かってて言ってますよね?」
「全く見当が付かないなぁ。分かるか小手毬?」
「おそらく部屋を間違って居るのでしょう、優しく帰してあげましょう。」
「え?小手毬先輩まで………」
香黄菊は泣きそうだった。メンタル弱くね?
「嘘嘘分かってるから。うん。入部届けを出しに来たんだよね香黄菊…ちゃんは。」
「……そうです。そう私は入部届けを出しに来たんですよ。」
「そうか、カツアゲでも間違って入って来ただけでも無いんだな。」
「そうですよ。というか水月先輩、私昨日この部に入部するって言ったじゃないですか。」
「そうだっけ?」
「言ってました。」
「というか入部届は俺等に入部届出しても意味無いぞ。」
「え?どういうことですか?」
「入部届は基本顧問に出すものだし。」
「忘れてました。」
「普通忘れます?」
「普通は忘れないだろ。」
「…とりあえず渡しときますね。」
そういって香黄菊は私に入部届を渡した。
「ああ、って、これ電話番号無いじゃん。」
「…忘れました。」
「普通忘れます?」
「普通は忘れないだろ。」
「……今書きますよ。」
「あっ、ああ。」
「書きました。はいっ。」
そういって香黄菊は私に入部届を渡した。
「…ってこれハンコ付いて無いじゃん。」
「………忘れました。」
「普通忘れます?」
「普通は忘れないだろ。」
香黄菊は半泣きになっていた。
「……………明日捺して来ます返してください。」
「あっ、ああ。すまん。」
「………そう言えばこの部って何曜日に活動してるんですか?」
「毎日。」
「え?」
「だから月火水木金土日が活動日。」
「すごいですね…」
「まぁ気が向いたら来るだけなので土日とか基本誰も来ないんで有って無いようなものですがね。」
「へーなら、月曜日だけ来るとかもありなんですね。」
「ああ。」
「そうですか、ありがとうございます。じゃあ私バレー部の練習有るんで。じゃあまた明日。」
そう言って香黄菊はバックを持って部室から出ていった。
「アイツ入部届渡しに行くためだけに来たのか?」
「そうなんじゃないんですか?」
「一週間遅れてすいませんでした。」
「一週間一度はあくまで目標じゃないんですか?」
「目標だとしても謝らなきゃいけないんだよ。」
「作者は何をしているのでしょうか……」
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