第四話② マ〇クに行こう
ちょっと遅れました
「うるせぇ。」
「なんで二回言ったんですか?」
「なんか言わなきゃいけない気がしたからな。」
「そうですか、水月さんの考えることはおかしいですね。さすがあの、コンピューター部とかいう頭おかしい部の部員ですね。」
「そこまで言わなくても良いだろ!?あとお前もその頭おかしい部の部員だからな?」
「嘘つかないでください水月さん。」
「嘘じゃねーよ、入部届けも出してただろ。」
「そう言われるとそんな気がしてきます。」
「何で忘れてんだよ。ほぼ毎日部室に来てんだろ。」
「すいません部室を教室と同じ風に考えてました。」
「何で!?」
「毎日義務で行ってたんで。」
「えっ、そんな悲しいこと言うの辞めてくれよ。」
「ちなみに水月さんとの会話も全部仕方なくやっています。」
「………なら何で俺とゲーセンとかマ〇クに行ってたんだ?」
「私の分も払ってくれる事を期待してました。」
泣きそう。
「…………………お前…よくクズって言われないか?」
「…いや?全然。」
「そうか。」
「水月さん一つ言って良いですか?」
もう聞きたく無い。
「………何だ?」
「今までの話全部嘘です。」
「……はぁ?」
「だから、さっき言ってた話嘘です。」
「本当に?」
「本当に本当です。」
「つまりどういうこと?」
「くどいですよ水月さん。」
「つまりさっきの話は嘘ってことだな。」
良かった
「さっきからそう言ってるじゃないですか。」
「いや、お前の表情がガチっぽかったから。」
「そうでしたか?」
「そうだったぞ。」
「本当にそうだったらこんなタイミングでは絶対に言いませんけどね。」
「言われて見れば確かにそうだな。」
「マジで私が言うときは帰り際に言います。」
「ふーんそうか。忘れるまで覚えとくな。」
「まぁ、覚える必要無いと思いますがね……」
「そうだな。」
そう言って私はポテトを食べた。
「……げっ。」
「どうしたんですか水月さん?」
「ポテトがしなしなになってる。」
「まぁ、そうですかね。七分どころか十五分経ってますし。」
「マジ?そんな話してた気がしないんだけど。」
「マジです。ほら見てくださいよ。」
そう言って小手毬はスマホを見せて来た。
「確かに?」
「何で疑問系何ですか。」
「いや、入った時間とか覚えて無いし。」
「そうですよね、所詮水月さんですもん。」
「お前はいちいち俺の事を馬鹿にしないと気がすまないのか?」
「私馬鹿にしてましたか?」
「そうだよ。」
「すいません無意識でした。」
「怖いな。」
「何を怖がってるんですか?」
「その無意識なところだよ。」
「そうですかぁぁへぇー。」
「?」
「どちらも食べ終わったようですしですし帰りませんか?」
「もう帰るのか?」
「はい、今日は夕食が少し早いって親が言ってたんで。」
「そうか?」
「別に水月さんはここに居てもいいんですよ?」
「食い終わって一人でずっと居るとか怪し過ぎるわ!」
「じゃあ帰りますか。」
そう言って小手毬はバックを持って立ち上がった。
「ちょ、速いって……っておい、進むな。」
「あいつ一人でいきやがった………トレイも返して無いしふざけんなよ…」
小手毬の分のトレイも返してから店を出てったら。
「遅かったですね水月さん。」
「お前が速すぎなんだよ……色々な意味で。」
「それはすいませんね。」
「ほんとだよ…」
「そういえば私の分のトレイ返してくれましたか?」
「ムカつくけど返してやったぞ。」
「何でムカつくんですか?動く分は同じなのに。」
「うんとなー………他の人の物をやってると思うと腹が立つ。別に最初から二つだったらムカつかない。」
「あぁ、そう言われると分かります。」
「その気持ちが分かるんだったら止めようぜ。」
「はぁーしょうがないですね。」
「何で嫌そうなんだよ。………思ったんだがお前俺がトレイを片付け無かったらどうしてたんだ?」
「戻って返しに行きました。」
「そういうとこはちゃんとしてんだな。」
「他人に迷惑はかけられませんから。」
「俺にも迷惑をかけんな。」
「善処します。………おっと、私こっちなんで。」
「そう言えばそうだったな。じゃあ、またなー。」
「水月さん。」
「なんだよ。」
「さっき嘘って言ったのは嘘です。」
そう言って小手毬は横断歩道を渡って行った。
「……………えっ?????はっ???………………なんだ、そういう事か、そういうことですか。……………帰るか。」
帰宅後、私が家でゴロゴロしてたら小手毬からLI〇E
が来た。
「……なんだあいつ。」
開いて見ると。『嘘が嘘って言ったのは嘘です』と書いて有った。
「…………なんだあいつ。………めんどくさいから返信しなくて良いか。」
「一週間遅れて申し訳ありません。……何で俺が謝らなきゃ行けないんだ?」
「貴方が主人公だからですよ。私が主人公だったら遅れる事は無かったですよ。」
「そっ、そうか。」
「作者が謝れよ………」