第六話 【ここはどこ】
街に来て何となく回っていたけれど、よく考えてみれば訊いたほうが早い。いや、分かっていたけどアグレッシブ亮誠でも、抵抗してしまう。だって、どう考えても自分と同じような見た目じゃないし。
何だかんだ抵抗があったけど、八百屋だと思われる店の店主さん(顔はどう見ても猫でめっちゃ可愛いが、体はごつい)に話を聴いてみた。
「すみません。あの、ここはどこですか?」
まるで聴き方が、都会に初めて来た田舎者みたいになった。まあ、そんな感じだけど。
「おお?兄ちゃん王都は初めてかい?たしかに、ここいらは迷子になりやすいからな」
第一印象、優しい。そして、迷子は珍しくない、らしい。そういえば、夢に出てくる人って見たことのある人しか出てこないみたいなことを聞いた気がするのだが、周りにいるどう考えても現実世界にはいないような人たちは、果たして、本当にどこかで見たことがあるのだろうか。
「ここら辺は商店街だってことは見れば分かるな。ちょっと待ってくれ」
そう言うと可愛いと厳ついのギャップマンこと店主は、店の奥に消えていき、暫くすると、なにやら紙を持って戻ってきた。
「これが、王都の住宅地区。つまり、ここらの地区ってこと、それで、これがあっち側に見える川ってことだから、大体地図でいうここら辺がここら辺ってことだ。」
いや、全く分からない。
まず、読めない字でおそらく地名だと思われるものが書かれていて、川は橋で渡ったから大抵の道のりは理解できたが、話がややこしい。
待て、そもそも訊きたいことはなんだっけか。最初は人間を探しに来たが、結局この人に訊いたから別に問題ない。違う。まず、何を訊きたかったのだろうか。
まあ、取り敢えず場所について聞いたから次は何を訊こうか。じゃあ、
「地図のどこら辺なのか分かったんで、次はここがどこの国か聴きたいんですけど」
順序がおかしいが、訊きたいことを1個ずつ訊いていこう。
地理は得意ではないが、国名で大抵の位置は想像でどうにかなる。そしてもし、
「くに?ああ、島全体の名前か。オリパスってんだけど忘れちまったのか?少なくとも聞いたことはあるだろ」
聞いたことのない架空の名前だったら、て思ってたけどまさかね。
こりゃあ、お先真っ暗ですわ。