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声 ※未完
お題:闇の子犬 制限時間:15分 文字数:433字
家に着いて枕元にスマホを放り、ベッドに倒れこむ。照明のついていない部屋は、けれど月の光が差し込んでぼんやりと明るい。毛布を頭までかぶって体を縮めて目を閉じた。
嫌だ。苦しい。怖い。悲しい。
誰の目も届かない。誰の声も聞こえない。そんなはずなのに誰かの声が入れ替わり立ち代わりリピートされる。責め立てるように励ますように、言葉になった感情はぐるぐると渦巻いて僕を内から飲み込んでいく。ずぶずぶと体が、毛布ごと沈んでいく。
直に呼吸ができなくなる。呼吸の仕方を忘れてしまう。
ピリリリとけたたましい音が鳴った。電話。毛布から顔を出すと頭の上にあるスマホが光っていた。躊躇って、それでも手を伸ばして画面を見るとさっき十字路で分かれたばかりのミッコちゃんだった。通話ボタンを押す。
「もしもし」
「ごめん!渡したいものあったのにすっかり忘れててさ、渡したいんだけど、もう家?」
「あ、うん」
「じゃあ家まで行くわ!」
「いや、僕が迎えに…」
「何言ってんの、あぶ」




