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チョコレートを食べながら  作者: 藍沢凪
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理想のプロポーズ

お題:不本意なプロポーズ 制限時間:15分 文字数:593字


晩御飯を食べた後のリビングでテレビを見ていたら、彼にさらりと言われた言葉に耳を疑った。


「え?」

「だから、結婚しよう、って」

「冗談?」

「冗談で言うわけないだろ、お互い良い歳なんだし」


茶化した様子ではないから本当に本気らしい。あれ?私が知っているプロポーズと違う。プロポーズって。ちょっぴり高価なレストランとか綺麗な夜景が見える場所とかそういうムードのある場所で行われるものじゃないの?プロポーズする側もされる側もいつ言うか言われるかドキドキしながらデートして、最後の一言で涙ぐんだりキスしたりするもんじゃないの?少なくとも今みたいにリビングでまったりしているときなんかじゃなくない?

そう思ったらなんだか腹が立った。


「いやいや、冗談でしょ。このタイミングでプロポーズ?」

「別にいつ言ったっていいだろ?今お前と結婚したいなって思ったから言ったんだけど」

「もっとさあ、サプライズとかないわけ?プロポーズってお互いに最初で最後でしょ?ムードとか大事にしたいじゃん」

「ムードとかいらねえだろ。意味ない」


あ、ダメだと思った。彼もイライラし出したし、私も今の言葉でカチンときた。


「もういいよ」

「いいって何が。そっちが言い出したくせに」

「もういいって言ってんの!蒸し返さないで!」


ししまった、と思ったときには彼はタバコを片手にベランダへ出ていった。私ってば最悪。


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