カラ
お題:右の闇 制限時間:15分 文字数:491字
「ザキの野郎もさ、いい加減な話だよ、全く」
「お前の友人関係、最悪だな。昔からだけど」
「ひでぇ」
ケラケラと笑っている辺り、カンちゃんは騙されたことも無駄足を踏んだことも気にしていないらしい。いや、そんなことを気にするほど繊細なやつじゃないか。正しかろうが間違いだろうがどうでもいい。最終的に答えが出せたらいい。そういうやつだ。
結果的に言うと、山崎に教えてもらった近藤の家はデタラメだった。地図と住所を突き合わせて見つかったのは、がらがらの駐車場。顔がひきつった俺とは違い、カンちゃんは爆笑した。
「やっぱアテになんねーわな、ザキは」
「わかってるなら聞くなよ」
「もしかしたらって思ったんだけどな。あれから何年も経ってるし、マトモなやつになったかなーって思うじゃん?まあ、何にも変わってなかったんだけど」
「んで、こっからどうすんよ?他にツテあんの?」
「ない」
「まじかよ」
カンちゃんは真顔で清々しく言い放った。俺が尻ポケットからタバコとライターを取り出すとカンちゃんもタバコを取り出し、火をくれと言った。大の大人が駐車場の前でぼーっとタバコ吸ってるって何なんだ。




