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チョコレートを食べながら  作者: 藍沢凪
68/250

白狐 ※未完

お題:商業的な悪魔 制限時間:15分 文字数:424字


家族も友人も金も職もない。もう俺には頼れるものが無い。ボロボロな心を引きずって、アパートへの帰り道ではなく、通ったことのない狭い路地をふらふらと歩いた。


心がぎゅっと掴まれている。

怖い。俺、どうなるんだ?このまま死ぬのか?あの六畳一間のぼろっちいアパートの部屋で、死んだことすら誰にも気づかれず、この世から消えてしまうのか?

怖い。

怖くて、恐くて、仕方ない。


「助けてやろうか?」


気がつくと、ぐるぐる考え込んでいた俺の目の前に小さな狐がいた。その狐は俺の手のひらぐらあの大きさで、宙にふわふわと浮かんでいた。真っ白な体毛で、顔には赤い隈取りがある。


「うわっ!?」

「おいおい、そんなに驚くこたぁねぇだろう?」

「しゃべった!?」

「お前ら人間もしゃべるように、生物はしゃべるもんだ。理解できるかどうかは別としてな」


狐は呑気に前足で顔を洗っている。


「お前、何なんだ?」


喉の奥からやっとの思いでひねり出した質問がそれだった。


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