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高嶺の花、京香さん ※未完
お題:飢えたブランド品 制限時間:15分 文字数:421字
西園寺京香はわが校の高嶺の花だ。
容姿端麗、成績優秀。父親は有名財閥のトップで家はお金持ち。しかし、西園寺京香はそれを自慢することはない。奥ゆかしく誰にでも平等に接する。面倒見がいい。そんな彼女に男子が惚れてしまうのはわかる。
西園寺京香は完璧だ。どこにも欠点が見当たらない。
しかし、クラスメイトの俺は彼女の本性を知っている。
「斉藤!次はあれよ!」
「京香さん、僕はもう」
「つべこべ言わずにさっさと!」
「ええー?」
放課後、京香さんとやってきたのはゲーセンである。そして、僕がここへやって来たのは他でもない西園寺京香さんに連れてこられたからだ。全く。強引な人だ。
僕は彼女の世話係として西園寺家に仕えているはずなのに、京香さんが成長するにつれて僕は彼女の遊び相手に成り下がっている。それもこれも彼女の父親が“娘の要望には出来るだけ応えること”という命令を出しているせいだ。それがなければ今すぐにでも屋敷に引きずり帰ったというのに。




