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君は天使 ※未完
お題:許せない天使 制限時間:15分 文字数:431字
「ああ~、めっちゃかわいい」
私がマンガコーナーを出てきたら高田がひとつのショーウィンドーにべったりと張りついていた。中にはいくつものフィギュアが並んでいる。高田、と呼ぶと彼女は目をきらきら輝かせていた。
「見て見て!アミちゃん!」
高田が指差す先には赤い髪が特徴的な女の子のフィギュアがあった。高田が最近はまっているアニメのキャラクターだったはすだ。
「買わないの?」
「この金額が目に入らぬか!」
「たっか!1万以上するの?」
「貧乏学生には厳しすぎる…」
「えー、フィギュアってこんなに高いんだ」
うなだれた高田は渋々ウィンドーから離れ、二人で店を出る。
「でも、高田って他にもフィギュアたくさん持ってなかったっけ」
「持ってるよ。ゲーセンでとったのとかネットで値下げしてたやつとか。そういうのは諭吉さんほどしないから」
「ああ、なるほどね。でも、フィギュアって正直飾っておしまいじゃないの?」
「わかってないなー、谷口ってば」
「ええ?」




