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オカルト研究部 ※未完
お題:騙された伝承 制限時間:15分 文字数:406字
「つまり、全部デタラメだったってこと!?」
「らしいね」
「あー、もう!何それ!?」
冷静な北原くんの言葉にナツメちゃんがキレた。持っていた雑誌を地面に叩きつけ、頭を抱える。
「ここまで来た意味ないじゃんよー」
いつも怠そうな夕貴子はしゃがみこんでしまった。北原くんも溜め息をついて腕時計を見た。
「4時か。とりあえず宿に戻ろう。そしてこれからどうするか話そう」
口々に了解と伝えてあるきだしたものの、みんなの足取りは行きと違って相当に重たかった。無理もない。僕らはとあるオカルト雑誌に書かれた“廃村に伝わる伝承”を探るために、まる一日電車を乗り継いで件の廃村近くまでやって来た。にも関わらず、廃村手前の町での聴き込みでこの話が単なる噂だと判明したのだ。オカルト雑誌の何から何までを信じていた訳ではないけれど、入念な下調べで本物のようだと確信したからここまで来たのだ。みんなが落胆するのも当たり前だ。




