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血 ※未完
お題:スポーツの殺人 制限時間:15分 文字数:371字
「いってぇ」
「大丈夫か、宮本」
栗林が返してきたボールをレシーブしたら、ボールが顔面にヒット。痛さにうずくまると近くにいた三条が駆け寄ってきた。他のチームメイトも大丈夫か?と声をかけてくれる。
「へーきへーき」
「あ、鼻血」
三条に指摘されて鼻の下を触ると指の腹が赤く染まった。軽く下を向いて鼻を手でつまむ。
「保健室行ってくる。先生に言っといて」
「おー」
三条に伝言を頼み、クラスメイトたちに心配されながら体育館を出る。授業中に怪我して保健室に行くのって初めてだから妙にドキドキする。もしこのまま鼻血が止まらなかったら出血多量で死ぬ、なんてことあんのかな。校内に入ったところで後ろから呼び止められる。三条だ。
「先生に言ったら付き添えって」
「わりぃな」
「ほれ、ティッシュ」
差し出されたポケットティッシュで鼻を抑える。だいぶマシ。




