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チョコレートを食べながら  作者: 藍沢凪
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贖罪に必要なもの ※未完

お題:贖罪の何でも屋 制限時間:30分 文字数:535字


扉を開くとカランカランとドアベルが鳴った。店内は外から見るよりも明るく広い。


「いらっしゃいませ」


いくつか並んでいる棚の向こう、レジに女性店員がいた。目が合うと、ゆっくりご覧くださいと微笑んだ。目が細くてどことなく狐に似ている。


棚の一角にはアクセサリーがきれいに並んでいた。私は小さい頃からアクセサリーが大好きだ。指輪やネックレスやピアスにざっと目を通してふと一つの指輪が目にとまった。


「どうして、これが…」


思わず呟いて手にとった。青い花のモチーフがついたシルバーリング。それは私があの日捨てたはずのリングだった。同じデザインの別のもの、という訳ではない。確かにこれは私が持っていたリングに違いない。


「それに見覚えが?」


気づくと隣に女性店員が立っていた。


「ええ。私が捨てたはずのリングなんです」

「あなたが捨てた?」

「このリング、元彼が作ってくれた世界に一つしかないリングなんです。傷がついているから、たぶん間違いないです」


指にはめてみるとサイズはぴったりだった。


「その指輪はあなたを待っていたんですね」

「え?」

「ここは贖罪を求める人に相応しいものを売る店です」

「贖罪…」

「あなたの贖罪にはその指輪が必要なのでしょう」


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