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緑の本 ※未完
お題:緑の想い 制限時間:15分 文字数:392字
駅前の本屋から出てきた緑の手には袋に入った一冊の本があった。それは緑が好きな作家の新刊。今日が発売日だった。学校の授業そっちのけで放課後が楽しみで仕方なく、学校が終わってから急ぎ足で本屋に向かった。平積みにされた分厚いハードカバーの本をいざ目にすると心が舞い上がる。会計を済ませ、本屋を出たとき、早く家に帰ってこの本を読みたい気持ちで心がいっぱいだった。
緑は電車通学している。と言っても電車を使うのは一駅分で、幸いに学校も家も駅から歩いて数分のところにある。駅のホームで電車を待っている間、手にしている本を今読んでしまおうかと逸る気持ちを抑えながら何度か電光掲示板を確認する。
「緑」
「あれ?咲ちゃん?」
突然名前を呼ばれたので振り返るとそこにはクラスメイトの田中咲がいた。咲は毎日クラスでもほとんどいちばんの早さで教室を後にしていたから普段はこんなところで出会うはずがない




