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チョコレートを食べながら  作者: 藍沢凪
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星降る夜 ※未完

お題:求めていたのは命日 制限時間:2時間 文字数:1370字


学校の屋上からグラウンドを見下ろす。野球部やサッカー部が試合をしており、その他の運動部が走り込みや筋トレをしている。校舎からは吹奏楽部の楽器の音があちこちから聞こえてくる。放課後の学校は意外に騒がしい。


「あ、テニス部が走ってんね」

「え、どこ?」

「ほらあそこ。あれたぶんクミちゃんだよ」


隣に立つミーちゃんがグラウンドの片隅を指さす。よくよく探すと確かにクラスメイトのクミちゃんらしき人が女子の列の中ほどを走っていた。いっちにーさんしーと元気なかけ声が響く。



「あ、ホントだ。頑張ってんなー」

「こうやって見てると4階建てって言ってもけっこうな高さがあるもんだねえ」

「だね。落ちたら死ぬかな」

「どうだろう。これぐらいの高さなら骨折ぐらいだって聞いたことあるけどな」

「へえ、人間って意外と丈夫なんだね」

「でも、打ち所が悪かったら死ぬと思うよ」


地面を見つめる。落下中は意識があるけれど、地面に叩きつけられた後はどうだろう。意識を失えなければ痛みに苦しむことになる。高いところが嫌いではないけれど背筋が寒くなった。


「ミーちゃん、しおりーん」

「あ、おかえりー」

「ただいまー」

「おつかれー、ありがと」


屋上の扉から姿を現したあやちゃんとにさえきちに呼ばれ、私とミーちゃんは2人の元へ駆け寄る。買い出しから戻って来た二人の手にはスーパーの袋がぶら下がっていた。


「準備終わった?」

「うん、終わったよ」


私とミーちゃんが準備したブルーシートと天体望遠鏡を指し示すとあやちゃんとさえきちはありがとー、すごい出来てる!と喜んだ。そして四人で屋上の扉を出てすぐ右手にある小さな部屋にる。一机と椅子が6脚ずつ中央にあり、部屋の奥に設置された棚にはごちゃごちゃと色々なものが雑多に詰め込まれている。机の上に二人が買ってきたものを並べて確認する。お茶とおにぎりとパンとお菓子をかなりの量買ってきてくれていた。何しろ今夜は長い。


「こんな感じだけど2人は食べられそう?」

「あたし大丈夫だよ、苦手なものない」

「あー、私生クリームのやつ以外なら大丈夫」

「生クリームだめだったっけ?」

「うん。食べられない」

「おっけー」


そうしてみんなで話をしていると時間はあっという間に過ぎて、チャイムが鳴り響いた。午後6時、下校時刻の合図だ。私たち四人は再び屋上に出てフェンスまで寄り、下校していく生徒たちや校門で見送る先生を見守る。その中には顧問の中野先生もいて、こちらに気付いた先生は小さく手を振ってくれた。私たちも手を振り返す。


「先生が来るのって7時ぐらいだっけ」

「そうそう」

「なんかさー、いつもだったらもう家に帰ってる時間にまだ学校にいるっていうのがドキドキする」

「あ、わかるわーそれ」

「こんな時間まで残ることないもんなー」


四人で屋上に集まった頃はまだ眩しかった太陽もほとんど地平線の向こうに姿を消してしまっている。薄暗くなってきたので部屋に戻り、それぞれが動きやすい服装に着替えた後、あやちゃんとさえきちが買ってきてきれたご飯をみんなで食べた。お腹がいっぱいになる頃には太陽がすっかり沈んで夜が訪れていた。私たちはライトの準備をして屋上に出る。空には月が無く、ちらほらと肉眼で星が見え始めていた。


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