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チョコレートを食べながら  作者: 藍沢凪
221/250

砂丘の魚 ※未完

お題:黄色い決別 制限時間:15分 文字数:673字


「あのさあ、これ何してんの?」


俺は声に気だるさを隠そうともせず、中腰で屈んでいるフジミの背中に問いかけた。


「もうちょい、もうちょい」


ぶつぶつ呟くフジミは足元の砂をじっと見つめている。こいつマジで何してんの?と何回目になるか分からない溜め息を吐いた時、フジミがその場にばっとしゃがんだ。


俺とフジミは広大な砂漠のなかにいる。なぜ砂漠にいるのかと言えば、フジミが突然俺の家を訊ねてきて「砂丘に行くぞ!」と言い出し、布団で二度寝しようとしていた俺を強引に連れ出してバイクのサイドカーに乗せたせいだ。目的地の“忘れられた砂丘”に辿り着くなり、フジミは履いていたスニーカーと靴下を脱いでバイクに放り込むと、裸足で砂丘をずんずんと歩き始めた。「早く来いよ!」と言う自分勝手なフジミにならい、俺もサンダルを脱ぎ捨てて裸足で砂丘を歩いた。

“忘れられた砂丘”は独特な気候をしていると聞いていた。砂は日光に照らされているが暑くもないし冷たくもない。俺は歩きなれない砂に時々足を取られながら、颯爽と歩いていくフジミの後を追いかけた。するとフジミは突然立ち止まり、中腰になって砂をじっと見つめ始めた。そして冒頭のシーンに戻る。


フジミは突然しゃがんだが、ゆっくりと立ち上がって俺のほうに振り返った。にぱーと笑うフジミ。その両手には活きのいい砂丘魚(さきゅうざかな)が一匹ずつ握られていた。


「とったどー」

「え、素手で捕まえたんか」


砂丘魚は砂丘に生息する魚の通称だ。すばしっこく、砂に擬態するのが非常にうまいので、素人ではまず捕まえられないは。


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