装飾 ※未完
お題:私が愛した花 制限時間:30分 文字数:788字
水曜日はいつも雨が降っている。
今朝も外は残念な空模様だった。重たくて嵩張るものを運ぶ日に限って雨が降るなんて本当についていない。
憂鬱な気持ちにふたをして、鞄を濡らさないように体へ密着させ、ため息とともに赤色の傘を開き、灰色の空の下に出る。傘の上で雨粒が弾ける音はやけに耳に障る。
車道を車やタクシーが行き交い、通りすぎたバス停には傘をさした人がずらりと列を作っていた。道端からせりだすようにして咲く青色の紫陽花はずぶ濡れになっていた。
マンションへと着く頃には靴下がぐっしょり濡れてしまっていた。エントランスで部屋番号を押して家主を呼び出すと、無音で開錠され、そのまま目的の家まで向かう。インターホンを鳴らしてドアを開けると「おはよう」と奥から声が聞こえた。
おはようと返しながら、玄関で靴を脱ぎ、ついでに靴下も脱いでしまう。ポケットにいれていたハンドタオルで足を拭いていると家主が顔を出した。
「外、そんなに雨すごいのか?」
ねぼすけな彼にしては珍しく朝からシャキッとしている。肩にタオルをかけ、髪がしっとりとしていた。
「まあね。髪、濡れてるけど」
「あー、さっきシャワー入ってた」
タオルいる?と聞かれたけれど、要らないと答える。二人でリビングに行く。
「鞄は濡れなかった?」
「平気だと思う。ビニールで死守してきたから」
念には念を入れて、鞄全体を透明なゴミ袋で包んできた。おかげで中のものを取り出してみても全く濡れていなかった。彼はタオルを頭に被ったまま、私の手にあるそれを覗く。
「あれ?昨日終わった時よりも進んでない?」
「家に帰ってからもちょっとだけ描いたから」
「え、あれからも描いてたのか。何時まで描いてた?」
「日付が変わる前には終わったよ」
「るかさん、集中するととことんやるもんなー。その集中力見習いたい」
そんなことを言う彼も




