表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チョコレートを食べながら  作者: 藍沢凪
208/250

思い出せない日のこと ※未完

お題:鈍い夏休み 制限時間:30分 文字数:630字


生きていてくれたらいいよ。

そう言ってくれたのは誰だったっけ。頷きもせず咎めもせず、優しい目をして僕の頭を撫でてくれた人は誰だったっけ。

人生でいちばん難しいことだけど、いちばん大切なことだからね。生きていてくれたらいいよ。それ以上何も望まないから。

僕の両目からほろほろと涙が流れた。その言葉を聞いて僕はなぜ泣いてしまったのだったっけ。


強烈な喉の渇きで飛び起きた。

静けさに辺りを見回すと、部屋には誰もいなくて障子が開けっぱなしになっていた。

ジージーとセミの鳴き声が遠くで何重にも重なっている。柔らかい風が家の中へと吹きこみ、縁側に吊るした風鈴をちりんちりんと鳴らしたあと、僕のうっすら汗ばんだ肌を冷やすように撫でていく。

することもないし、外は暑いし、ごろんと横になったらそのまま寝てしまったらしい。

テーブルに置いていた2リットルのペットボトルからコップへとお茶を注ぎ、一息に飲み干す。額に浮かんでいた汗を手の甲で拭った。

夢を見ていたのだろうか。内容は全く思い出せないけれど、目覚めたばかりなのに懐かしいような気持ちが胸に溢れている。


外から元気な足音が聞こえた。麦わら帽子を被ったるーちゃんがこちらへと駆けてきていて、縁側に手をつくと身を乗り出した。


「かーくん、起きた?!」

「いま起きたよ」

「かーくんが起きるの待ってたんだよ。一緒に遊ぼ!」

「へいへい」


玄関へまわって適当なサンダルを履いて外に出ると、待っていたるーちゃんは俺に


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ