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チョコレートを食べながら  作者: 藍沢凪
184/250

生きてます?死んでます? ※未完

お題:東京の屍 制限時間:15分 文字数:589字


学校帰り、横道から少女が現れた。

見た目からして小学生ぐらいだろうか。

その女の子はゴスロリと呼ばれるような黒と白の服を着ていて、分厚い底の靴を履いていた。

腕には目が大きなボタンで縫いつけられているウサギのぬいぐるみを抱えていた。

肩までかかった髪は美しく、瞳は大きく、可愛らしい女の子だと思う。

しかし、僕が彼女に対していいとこのお嬢様だなという印象を受けた時、彼女と僕の目があった。

目があって、無視しようとした僕の前へと彼女は進みでてきて足を止めた。

自然、僕も足を止める。

彼女は僕を見上げて言う。


「生きてます?」


それは鈴が転がったような声で、問いかけた彼女は首を傾げた。


「えっと…」


これぐらいの女の子にはどう答えたらいいのだろう。

てっきり、道がわからないんですとか、親とはぐれたんですとか言われるものだとばかり思っていた。

そう言ってくれたら地殻の交番に案内するぐらいのことはできるし、住所や電話番号がわかれば家の近くまで送ったり連絡したりもできる。

しかし、生きてます?とは。

これは、小学生の間で流行っている何かの遊びだったりするのだろうか。


「生きてる、ね」


けれど、気のきいた答えなんて咄嗟には思い浮かばなくて、至極真っ当に答えてしまった。

あ、これはまずいんじゃないかと思った時に彼女は「そうですか」と頷いた。


「じゃあ、おにいさ」


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