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チョコレートを食べながら  作者: 藍沢凪
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奪還せよ!

お題:阿修羅奪還 制限時間:15分 文字数:581字


生徒会室を飛び出していった犯人、男子学生だ、を僕ら生徒会メンバーは慌てて追いかけた。

何が悲しくて彼は、生徒会室に置かれている、誰のものともわからない手乗りサイズの阿修羅像を繰り返しこっそりと盗み、こっそりと返すのか。

別にあの阿修羅像を大事にしている生徒会メンバーなんていないので、僕らに納得のいく理由を話してもらえればそれで済むし、何ならあげてもいいのだけれど、犯人は必死に逃げる。


「おいこら待て!!」


血気盛んな生徒会長がぐんぐんスピードをあげて追いかける。

生徒会長はアホだし帰宅部だが、体育祭のリレーでアンカーを任される程度には足が速いので、こういう時は頼りになる。

間もなく生徒会長は犯人に追いつくと体当たりするように飛び付いた。

生徒会長と男子学生は盛大にすっ転び、犯人の手から阿修羅像が転げ落ちた。

僕の前を走っていた会計がスピードを落とし、地面に倒れた二人の元へ近付く。


「か、会長。だい、じょうぶですか?」


会計が息を切らしながら声をかけると、生徒会長と犯人は起き上がった。

僕もようやく立ち止まり、後ろからはひいひいと苦しそうな声をあげながら書記が駆けてくる中で、初めて僕らは犯人の顔を見ることになり、驚く。


「え、柴原くん?」


転んだ際にぶつけたのか、腕を痛そうに抑えながら顔をあげたのはA組のクラスメイト、柴原くんだった。


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