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チョコレートを食べながら  作者: 藍沢凪
167/250

つめたくしずむ ※未完

お題:出来損ないの螺旋 制限時間:15分 文字数:403字


夜が静かに膨らんでいく。

ポケットに手を入れて、足早に道を進む。

遠く、車の走行音だろうか風の音だろうかわからないけれど、唸るような低音がゴオッと響いている。

切れかけた街灯の、パッパッと輝くオレンジ色の光が、通りすぎる僕の目を刺激した。

思考はぐるぐると下方向へ螺旋を描いている。


衝動的に家を飛び出してきたものの、お金も持ってこなかったし行き先なんて考えてもいなかったから、近くの公園へと足を踏み入れた。

昼間は子どもたちのはしゃぐ声が聞こえるこの場所も、0時近くの夜中では人っこ一人いない。

何とはなしに沈黙しているブランコに座った。

錆びた鉄の鎖は外気に冷やされて冷たかった。

足を地面につけたまま前後に軽く揺らせば、キイキイと錆びた鎖が鳴る。


吐き出した息が白かった。


じっと座っていると冷えきった鎖が手を、忍び寄る冷気が足元を浸食してきた。

それと同時に頭も冷えて、幾分冷静になってきた。


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