俺は捕まった、らしい ※未完
お題:急な囚人 制限時間:15分 文字数:593字
わらわらと青い制服姿の男たちが俺を取り囲んだかと思えば、俺は男たちに拘束されてあっという間に両手を縛られ、目張りされた車に乗せられ、見覚えのない建物で下ろされ、鉄格子のついた部屋にぞんざいに放り込まれた。
俺を部屋まで連れてきた二人の男はさっと俺の手を解放したかと思うと、部屋に鍵をかけてその場を去っていった。
後に残された俺は、きょろきょろと部屋を見回す。
簡易ベッド、トイレ、鉄格子。
向かいやはす向かいも同じような部屋に人。
俺は捕まった、らしい。とはいっても。
「俺、何したんだ?」
制服姿の男たちに囲まれる直前までの俺は、ハンバーガーショップのバイトの帰り道、燃えるような夕陽を眺めながら河原をのんびりと散歩していた。
今日の晩飯は何にしようか、明日も晴れたらいいな、とかそんな在り来たりなことを宛もなく考えて歩いていたら、あれよあれよという間にこんな事態に陥ってしまった。
「うーむ」
ここに来るまでのことを振り返っても、俺が捕まるような理由は見当たらない。
今日のバイトだって珍しくトラブルなくスムーズに終わったし…。
「お主、ここが何か知らんのか?」
しゃがれた声は向かいの部屋から聞こえた。
目をやると、背中を丸めた小太りなおっさんが俺を見ていた。
「ここ、って、牢屋でしょ」
おっさんは俺の答えを鼻で笑った。
「ただの牢屋じゃないぞ。ここはな、」




