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ひとの波 ※未完
お題:ありきたりな男祭り! 制限時間:15分 文字数:268字
一人でさっさと歩いて行ってしまう先輩の後を追いかけ、俺も人混みの中を歩いた。先輩の背中を見逃さないように浴衣姿の人々と押し合いへし合いしながら進むと、突如開けた場所に出た。
慣れない人混みに酔いかけていた俺を先輩は気にかけてくれる。
「里山、大丈夫か。こっからが本番だぜ?疲れてんならやめとくか?」
「大丈夫っす、たぶん。目的地に着けば休めるし」
「たぶんって信用ねえなあ。まあ、無理になったらすぐに言えよ。行くぞ」
先輩が再び人混みに向かっていったので、俺も懸命に後を追いかけた。
まったく、地元一の花火大会とだけあって人が多い。




