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チョコレートを食べながら  作者: 藍沢凪
134/250

ここから先は立ち入り禁止 ※未完

お題:ぐちゃぐちゃの天国 制限時間:15分 文字数:429字


「嘘つき」


苦しくて思わず溢れた言葉は意外にも彼のポーカーフェイスを崩した。

あからさまに傷ついたような顔をして動揺に揺れた目で見つめてくるものだから、私は混乱してしまった。

どうしてあなたがそんな顔をするのだろう?

大人で、余裕があって、すべてを笑って流す人だ。

普段はどんなに大変な状況でも涼しい顔をしているというのに、そんな人がどうしてこんな些細な一言で、こうも崩れてしまうのだ。

戸惑っている私をよそに彼は顔を伏せてしまい、前髪で目が隠れた。


「慣れてるよ、そんな風に言われるの」


絞り出すような声だった。

じゃあどうして、そんな傷ついた顔をするの。

そう言おうとしたけれど、顔をあげた彼と目が合った瞬間に何も言えなくなった。

目が潤んでいる。

なんで、今にも泣きそうなんだ、この人は。


「でも、どうしてだろう。君に言われるのは、苦しい」


苦しくて堪らない、と彼は自分のシャツの胸元を掴んだ。


「僕が、君を、好きだと思っているからか?」


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