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憂鬱なガールに ※未完
お題:薄汚いガール 制限時間:15分 文字数:376字
大学の授業が終わってから友人と話し込んでしまった。すっかり日も暮れて辺りは薄暗い。街灯もつきはじめた帰り道をてくてく歩く。
晩御飯を作る算段を立てているとき、ふと、路地に目をやった。私は見知った道でもきょろきょろしながら歩いてしまう癖があり、今回も本当に何気なく目をやっただけで、そこに何が有っても無くてもそのまま通りすぎるつもりだった。
しかし、私の意思に反して、その路地には女の子が座っていた。私は思わず立ち止まった。
女の子は十代ぐらいで綺麗な金髪だった。ゴシックロリータ、というのだろうか、フリルがいっぱい付いたドレスを着ており、これまた豪奢な椅子に、まるで集合写真を撮るかのようにきちんと座っていた。
薄暗い路地では女の子の座っている場所だけ世界が切り取られたようにミスマッチだ。
人形か?と思うぐらいに女の子は動きがなく、瞬きだけしている。




