拝啓 あなたへ
3年
という期間を、貴方は長いと感じるだろうか。
それとも、短いと感じるだろうか。
聞くと、長い。
けれど、体感すると、短い。
それが3年じゃないだろうか。
春。
それは、出会いと別れの季節。
僕、如月 星は3年前、ここで多くのものと出会い、
今日、ここで多くのものと別れる。
校舎。
友達。
先生。
恋人。
それらすべてに、別れを告げることになる。
短かった。率直に、そう感じた。
目を閉じれば、この3年間の思い出が全て蘇る。
悪目立ちした入学式。
独り言で怒られた初テスト。
消費期限を切らしてしまった修学旅行で買ったお土産。
何度も寝た授業。
・・・こう思い返すと、カスみたいな記憶しかないな、と思いながら、
私は最初で最後の通学をしていた。
友達たちは、何を考えているのだろう。
先生たちは、何を考えているのだろう。
ただ、そう考えながら。
学校につき、車から降りる。
そこですぐ会ったのは、小学校からの9年間、ずっと友達でい続けた親友、日向 昂だった
「うい、おはよ」
そう、いつもと変わらない挨拶に私も
「おはよ」
と、いつもと変わらない挨拶を返した。
いつもと変わらない。そのことから、まだまだ中学校生活は続くんじゃないか。と、そう考えた
だが、いつもと違う服装が、中学校生活の終わりを表していた。
「今日で卒業、か」
昂がそう言う。
「そう、だね」
言葉を詰まらせつつ、その肯定の言葉を返す。
昂に言われて、実感した。
今日で終わりだ。長いようで短かった、この3年間が。
昂とは別々の高校に行く。
当たり前のように話すのも、今日で終わりだ。
「なんか、実感が湧かねぇな。まだ1年しか経ってない気分だわ。」
「本当にね。今日で終わりとか、まだ信じられないよ。」
終わり・・・か。
その言葉に、寂しさを感じながら。
今日で最後の校舎に、一歩一歩、歩を進めていく。
ここで歩みを止めても、時は無慈悲なもので、僕と一緒に止まってくれない。
どんなに、時間が巻き戻ってほしいと思っても。
どんなに、時間が止まってほしいと思っても。
どんなに、時間が早く経って欲しいと思っても。
時間は、1歩ずつ前に歩みを進めるだけ。
後ろを向いたり、立ち止まったりはしない。
校舎に近づけば近づくほど、他の生徒が騒いでいる声が大きくなる。
いつもは騒がしいと感じていただけのこの声が。
今日だけは何故か、
とても美しい楽器の音色のように聞こえる。
惹き込まれるような楽器の音色のように。
「お、星と昂じゃん、おはよ!」
玄関に入るとすぐに、そこにいた人からそう言われる。
卒業式。これが今日執り行われる。
これから僕たちの関係がどうなるかなんて、誰も知らない。
僕がこれからどうなるかなんて、誰も知らない。
ただ、時間は過ぎて行く。
それだけだ。
ペンは止まらず、ページはだけ繰られて行く。
白紙の人生に、今、新たな一文字を刻む。
拝啓 あなたへ
私は今、ここにいます。
そして今、ここにいません。
ありがとう。
さようなら。
久しぶりになろう開いたらこんな下書きがあったので取り敢えず投稿してみました。
意味わかんない文ですけど、多分何か意味があったんでしょうね。
中見る感じ、僕の中学時代の話を基に書かれてます。ありがとうございました。




