世界設定「シレジアの王太子」篇
☆「シレジアの王太子」人物相関図(みてみんver)
注釈1:ジュリアスはまだ7つ、このとき聖獣を持っていない。
注釈2:この時点ではまだ「秘密の赤ちゃん」の性別は不明。
注釈3:この時点ではまだセネリオとフレデリカに「赤ちゃん」はいない事になっています。
あくまで、「シレジア王太子」の世界です。
「フィンダリア帝国史」の方はまだ制作中。
(登場人物が二倍に増えるので……)
☆「シレジアの王太子」国家相関図(みてみんver)
あくまで、「シレジア王太子」の世界です。
「フィンダリア帝国史」は後日で。
☆コラム・シレジアの王太子「真の王朝の終焉~シレジア王家・新旧の血の系譜~」
死と再生の聖獣『炎』を連れた皇子セネリオ。
シレジアの王太子で密かにテーマにしているものがこれです。
何故か。
血の断絶。
それは一族直系の男子が途絶える事をいいます。
「娘がいれば血脈は途絶えないでしょう?」
中にはこう言う見方もあります。
しかし事実はEND~終焉~です。
それは遺伝子で説明付けられる。
コラム挿絵は第22話 心は万里を駆ける(1)作中、
「先祖よりそしてその子孫へと、例え世代交代し…血は少しずつ変わり、家名が替わろうとも。
シレジア王家は、現国王ユーリー二世を持って現王家リューリクの家名は消える。(話・抜粋)」
で書いたことを図に表した物です。
別名メンデルの法則。
大まかに結論づけるとこうなります。
イブ仮説という物があります。
それは「人類全ての祖は一つである」というものです。
実際母系人遺伝子「X」を解読していくと、一人のアフリカ系先祖に辿りついたといいます。
何故「X」?
簡単なことです。
それは「X」は混ざり合いつつも、決して滅びないから。
それに対し「Y」は皆固有の物、決して混じり合って存在しないのです。
(「YY」遺伝子自然消滅の法則~致死遺伝子~)
だがそれ故に「Y」は個。
独自の存在で種の起源を系譜となしていく。
それが人として当てはめていくと、血族となります。
王家もまた血族です。
父系人遺伝子「Y」は、それを持ち合わせるだけで一体どこの「血族」に属するか判別出来ます。
ここで注目すべきは、子孫。
子は父から半分、母から半分遺伝子を貰って誕生します。
男子は父から「Y」を、母から二つある「X」の内一つを貰って……
女子は父からも、母からも「X」を貰って……
こうして誕生した子は成長する。
同じように子孫を作るでしょう。
その時、新しく生み出す子孫――――子は、どうなるのでしょうか?
これがもし男子で、同じく生み出すのが男子なら、子は父から貰った「Y」を同じように子に「Y」を渡すでしょう。
正真正銘「Y」は血脈を表しますから、父と同じ一族です。
では女子は?
これがややこしいのです。
父の持つ「X」はその母、子には「祖母」にあたる人の「X」です。
この「X」は余所からきたもの、いわば父にとっては「血脈」ではないのです。
そして無論子の母となる人の「XX」も、父にとっては「血脈」ではないのです。
血脈の判定をするには、あまりに「X」は混在していくので、見分けが困難になります。
だから父系「Y」が生きてくる。
たとえ直系「Y」が断絶しても、傍系の「Y」がまだ残っていれば血脈上、まだその一族の系譜は途切れてない。
続いていけるのです。
かつての中世・西フランクの一伯爵だったカペー伯ユーグ。
彼がフランス王国カペー朝を開き、直系の血が子孫シャルル四世で終えようとも、その父フィリップ四世の弟の子がフィリップ六世として即位して続き、今なおルクセンブルグ公国とスペイン王家にカペーの血を残すように。
そして天皇家に傍系で「宮家」を作るのもその為だったのです。
(明治・皇室典範より。それ以前の「宮家」は別物。選ばれた「宮様」以外は出家か臣下)
これは皇室典範法改正でよくその道の学者さんが「反対論」で取り上げるところ。
表を見ていただければ分かりますが、このフレデリカの立場があのやんごとなき「内親王様」になってしまうのです。
ああ、決して男尊女卑ではないので、そこのところはあしからず。