6・登校
少し短いですわ。
ピピピピピピ…
「う…ん…」
目覚ましの音で、海斗の意識は覚醒する。
「朝か…よいしょ」
海斗はベッドから降りて、パジャマから私服へと着替える。そしてダイニングルームhrと行き、食パンを一枚取り出し、オーブントースターで焼いた。
TVを見ながら焼いたパンを食べている時、インターフォンが鳴った。
「?」
海斗はパンを咥えながら、インターフォンのモニターを見た。其処には怜奈が映っていた。
「んぐっ!? 怜奈!?」
思わず咥えていたパンを飲み込む海斗。
『あっ、海斗君起きてる? だったら一緒に登校しよう』
「ちょ、ちょっと待ってて」
モニター越しに語る怜奈。海斗は慌てて食べるのに使っていた食器を洗い場に持っていき、大急ぎで食器を洗い、洗い終わった食器をシンクの横に並べると、慌ててランドセルを持って玄関に向かった。
「おはよう、海斗君」
玄関を出ると、怜奈が笑顔で迎えた。
「お、おはよう怜奈…」
「じゃあ行こうか!」
怜奈は海斗の手を繋ぐと、通学路を歩き出した。歩きながら海斗は思った。
『怜奈は僕の手を繋ぐけど…恥ずかしくないのかな…』
海斗がそう思うのは、実際自分が恥ずかしいと思っているからだ。
「どうしたの海斗君。だんまりしちゃって」
「! い、いや何でもないよ。それより早く行こうよ!」
さり気なく手を放して、海斗は先に進んでいく。
「あっ、待ってよ~」
その後を慌てて怜奈が追いかけてくる。
※ ※
学校の教室に着くと海斗は自分の席に着いた。怜奈の方を見ると、既に何人かのクラスメートが集まっていた。
『怜奈は転校生だから人気者だもんな…性格も明るいし…何より可愛いし…今考えたら何で僕みたいな落ち込んでいた奴なんかに、声なんか掛けたんだろう?』
そんな事を思っていると、担任の教師が入ってきた。
「ホラお前ら席に着け、一時間目の授業を始めるぞ!」
そう担任は言い、海斗や怜奈達クラスメートは一時間目の授業の準備を始めた。その後も何時も通り授業は進み、やがて給食の時間を迎えた後、昼休みとなった。
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