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50 ありふれた弓の

「なぜ貴様ここにいるのだ!?」


 エンの姿にじいはとても驚いている。


「どういう事だじい!!」

「さっきまで完全に縛られていたはず…まさか冒険者とグルか?」


「ご名答、乱暴はしたくないから素直に話してくれると助かるんだけどー」


 エンは柔らかい口調で言った。


「少し話をしよう私はこの屋敷の主であるバラムだ、君の名前を教えてくれるか?」


 バラムと名乗る男が机に肘をかけ、エンに問いかける。


「俺は……そうだな鼠でいいよ、話し合いで済むなら俺も望む所だ」

「なぜ君の仲間は我屋敷を嗅ぎ回ったのだ?」


(こいつら何か企んでいるな)


「正確にはバラムだけではない、力のある貴族を手当たり次第調べてた」

「ほう……、それはなぜだ?」

「俺たちは異国から来ている、その為に仕官先を探していたんだ」

「金か、確かに筋は通るな」


 バラムが少し納得しかけたところでじいが挟み混んでくる。


「バラム様耳を貸してはなりません、おそらくこやつらは違う目的があるはずです」

「じいよ、そうだとしてもこの者達は腕が立つ。送り込んだ刺客を全て倒してここにおるのだ」

「まさか……何をお考えですか?」


 バラムは俺に視線を戻し話す。


「仕官と言ったな、我が家に仕えてみないか?」

「残念だが命を狙われた相手に仕えたいとは思わないな」

「そうかならば仕方ないな、じい!」

「御主人様の寛大なお言葉を不意にするとはやはり鼠は鼠ですな」


 じいは話終わると両手を叩いた。


 シーン


 少し待ちもう一度同じ仕草をしたが何も起こらない。


「もしかして時間を稼いでるつもりだったのか?家来を呼んでも意味無いぞー」


 俺の台詞に二人は動揺しているみたいだ。


「俺の仲間が大人しく客間で待ってる分けないだろ」

「くそっ!ならば良い、飼ってやろうかと思ったがやはり死んで貰うとしよう」


 バラムは何やら机からゴソゴソとあるものを取り出した。

 俺はそれを知っている、まさか今の世界で見ることになるとは思わなかった。


「これは『拳銃』と言う不思議なアイテムだ、持つだけで力が沸く優れものだ」

「おい鼠、その先端を良く見てみろ」


 バラムが取り出したのは拳銃、良くTVドラマなどで見る鉄砲だった。


 バーンッ!


 部屋中にとても大きな発砲音が響いた。

 その直後エンは床に崩れ落ちた。


「はっはっは!やはりいくら強くてもこいつには敵わんか!」

「お見事ですバラム様、残りの奴等も一掃しましょう」


 バラムがじいに拳銃を渡そうとした時、その拳銃にじいではない手が伸びた。


「危ないよ流石にこれは、貰うよー」

「………何故生きているのだ?」

「俺は元々こっちだ、知っているからいくらでも対処出来る」


 そう言うとエンは右手で掴んだ弾を見せた。

 その後バラムとじいを縛り身動き出来ない状態にした。


(けど銃を知らないで油断してたら本当に危なかったな、ハル達に教えないと)


「メッセージ」


 "ハル、そっちはどうだ?"


 "制圧完了ですよ。エンはどこですか?"


 "ここは地下室だ、書斎に隠し扉があるから来てくれ"


 "了解。"


 ハルとの連絡が終わると再びバラム達に目線を移す。


「この銃はどこで誰から手に入れた?」

「………………………………」

「喋らないなら死体と変わらないな」


 エンは手に持つ拳銃をバラムに向けた。

 バラムは体を震わせ目を閉じた。


「なーんてな、一度こんな台詞使って見たかったんだ」


「お兄さんカッコいい!変なの持ってるけどワイルドだったよ!」

「エン。遊んでる場合じゃないわよ。」


 気が付くと後ろに皆がいた。

 久しぶりに恥ずかしさで顔が少しだけ赤くなった。


「何故貴様が二人いる?双子だったのか?」


 じいが俺が二人いるのを見てとても混乱している。

 それもそのはず、片方は変身しているミルアなのだから。


「俺たちを騙した落とし前はどうやってつけて貰うとするかな」

「私ハルちゃんたちに極大魔法使っちゃったのよ、絶対許さないからね」


 エルとティナが怒りを露にしている。


「先にミルアがちょっとやっちゃうねー!」


 そう言うとミルアは何やら宝石のような物を取り出した。


「えー!ミルアちゃんそれもしかして召喚石?」

「正解ティナちゃん!テイマーはハルとティナちゃんだけじゃないんだよー」


 ミルアが召喚石に魔力を注ぎ召喚した。

 とあるアニメの首がカタカタ回る森の中にいる小さい白い妖精に似たのが現れた。


「可愛いー!何これー?」

「この子はね、ぬらりひょんっていう妖怪なんだー!名前はコダマ!」


(俺が呼び方付けちゃったけど、良かった元こっちの人間いなくてー)


「じゃあコダマお願いね!」

「……………カタカタ」


 ミルアが召喚したぬらりひょんは首を傾げながらバラムとじいの方に歩いて行った。

 全長30cm程のコダマはテクテク動きバラムの目の前で止まった。

 すると白い体が突然黒くなり、不気味なオーラを放っている。


 そして身動きの取れないバラムの体をよじ登り、頭の中に透過して入っていった。


「うぐぅぅ……」


 それを見ているじいはとても怯えている。

 ミルアはこっそりティナとエルに耳打ちした。


「コダマは人の記憶を覗く事が出来るの、凄いエグい事やってる様に見えるけど体に何の害ないから大丈夫!」



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