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49 オペレーションα

 ハルは前に出て両手を突き出し、スキルを発動する。


「魔法障壁改。」


 敵の極大魔法を防御バリアで防いでいる。

 そのままの状態で魔法を唱えた。


魔法反射(リフレクト)


 ハルは魔法を唱えると、敵の極大魔法を跳ね返した。その衝撃で数メートル後退る。

 見事敵に跳ね返した魔法が直撃し、大きな爆発が起こった。


「さすがハル!ミルアじゃ今のでお陀仏だったねー」

「ミルアでも避けられたわよ。威力は強いけどそこまで速くなかったから。」

「あれ?そう言えばエンはどこいったの?」


 ハルとミルアが辺りをキョロキョロ見回したがエンの姿はなかった。


「おいハル、ミルアこっち来てくれー」


 少し離れた林の中からエンが叫んだ。

 声のする方へ二人は行くと、そこにはエンと二人の男女がいた。

 思わずハルが声をあげた。


「ティナちゃん……。それにエルくん。」


 魔法攻撃を行ったのはティナとエルだった。


「あんたたち何でミルアたちを?」


 うつ向いている二人にミルアが問う。


「ごめんなさーい……グズ……ハルちゃんたちだと……知らなかったの………グズ」

「知らなかった?説明してくれるかな?」


 ティナは涙で顔がぐちゃぐちゃになっていた。

 エルが代わりに説明を始めた。


「信じて貰えないと思うけど、俺たちはあくまでギルドの依頼をこなそうとしただけなんだ」


「貴族からの依頼でターゲットを捕まえろと」


「エンたちだと分かっていればこんな依頼受けなかった、それどころか伝えてたよ」


 エルは今日の出来事を詳細に説明した。

 依頼人の屋敷で待機していた事、そして指示されたタイミングで待ち伏せていたこと。

 待機の間に聞かされた様々な嘘、全て正直に正確に話した。



「そうだったのか、俺はエルたちを信じるよ」

「…………えっ?なんで?」


 エルが顔を上げてエンの瞳を真っ直ぐ見つめる。


「なんでって嘘じゃないんだろ?それに騙そうとしている嘘は何となく分かるからなー」

「………………エン」

「私もエンと同じです。」ニコ

「ミルアもエンとハルが許すなら許すよ」


 その瞬間ティナが泣きながらハルに飛び付いた。


「うわーん!ごめんハルちゃん!グズ…絶対もう仲良くしてくれないと思った!…グズ」


 ハルは優しくティナの頭を撫でながら話した。


「嫌いにならないよ。悪いのはその貴族でしょ。」

「……ありがと!グズ…私今から貴族ぶっ潰してくる!」


 ティナはそう言うと涙を袖で拭って立ち上がった。


「行くよエル、絶対許さない!」

「ああ、俺も騙されてムカついていた」


 エルも立ち上がり二人で行こうとしていた。


「ちょっと待てエルとティナ、ここからは俺たちが相手するよ」


 エンが足を止めさせた。


「お兄さん!ティナたちにやらせてください!」

「気持ちは嬉しいけど、その親玉に俺たち元々用があったんだよ」

「やっぱりあいつなのですねエン。」

「おそらくな、タイミングが良すぎる」


 エンとハルはなにやらお互い同じ考えをしているみたいだ。


「だったら俺とティナも手伝わせてくれエン、頼む」

「……………………………」


 少し間を置いてエンが答えた。


「分かった、力を貸してくれエン、ティナ」


 エルとティナの表情が明るくなった。


「良いのエン。巻き込む事になるかも知れないわよ。」

「だな、けどいくら許したとしても今彼らは罪悪感でいっぱいなんだー」

「ミルアが上手くやるよハル!」

「二人がそう言うなら。」


 小声で三人は聞こえないよう話した。


「じゃあ作戦を伝えるから良く聞いてくれ」




 ◇◇◇◇◇◇◇




「ターゲットを捕らえてきました」


 エルがエンとハルを縄で縛り、屋敷のおじいさんに報告した。


「良くやってくれました冒険者様、流石はAランクの実力者ですね」


 依頼人の代理と言っていたおじいさんはとても喜んでいる様子だった。


「ちなみにですが他の者は?」

「こいつらにやられたよ、俺たちも危なかったんだ」

「そうですか、報酬の額を増額致します」

「それは助かるな、それよりこいつらは何者なんだ?」

「依頼の時に説明した通り盗人ですよ、その時に使用人を何人も殺してますから殺人鬼でもありますね」


 エンとハルは手足に口も縛られているため何も身動き出来ない。


「御主人様に報告の為少し席をはずしますね、見張りをお願いして宜しいですか?」

「構わない、なるべく早くしてくれな」


 屋敷のおじいさんは部屋を出ていった。


「今のところ順調だな」

「縛られている所痛くないー?」


 ティナの質問に二人はそのままコクりと頷いた。

 分かっていると思うがこれもエンの作戦だ。



「見事鼠を捕まえました、冒険者を保険で雇っておいたのは正解でしたね」

「じいよ良くやった、・・・様に良い報告が出来るな」

「それで奴等はいかが致しますか?」

「殺しはするな、痛め付け弱らせるだけにしておけ!それと冒険者は十分な額を出し口外させない様に手を回しとけ!」

「承知致しました」


 密室で御主人様と呼ばれる男とおじいさんがなにやら怪しいやり取りをしていた。



「今・・・様って言ったな?その辺の話俺に詳しく教えて貰おうかー」


 後ろからそう言い放ったのはエンだった。



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