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31 過ぎ去りし前兆

 俺は目を覚ました。気を失っていた。

 最後に覚えている事は………水、大量の水だ。

 そうだ魔人との戦いの最中に変な奴等が。

 それよりもジェリカ様はどうなったのだ……


「ジェリカさまー!!ジェリカさ……」


 俺は腕を掴まれた。

 その方を向くとそこには紛れもないジェリカ様の姿があった。


「叫ぶな竜彦、我は隣におる」

「無事で何よりですジェリカ様」

「それよりここは帝都内の救急医施設ではないか、魔人はどうなったのだ」

「私も今目が覚めたところでして詳しいことは何も………」


 ジェリカ様が医療医に問いかける。


「戦況はどうなったのだ?」


 ガラガラッ!


「王女様、目が覚められたのですね」

「総司令か、無事だったのだな」


 部屋に入ってきた男は魔法兵団司令官だった。


「王女様、緊急とは言えこのような一般施設で申し訳ごさいません」

「そんな事はどうでも良い、あれからどの位経っている?魔人はどうなったのだ?」

「王女様と竜彦様は丸一日お眠りになっておりました」

「丸一日も寝ていただと、団長は?美鈴は?魔人は?」

「落ち着いて下さい、順に説明致します」



 司令官の話では、魔人軍との戦いからもう一日半経っている。

 美鈴も団長も命の危険はなく無事だというが、まだ目を覚ましていないらしい。

 帝国の戦士達も犠牲はゼロでないものの、被害は信じられない程少ないそうだ。

 そしてあの魔人はと言うと……


「旅人が撃退した………だと?」

「はい、たまたま通りすがりだったと申しておりました」

「有り得ん……現LV75の我が傷1つ付けること出来ぬ相手だったのだぞ……それを旅人が撃退?」

「私も今だ信じられませんが事実なのです」

「臨界者、しかもあの魔人の臨界者と同等……」


 竜彦が会話に割り込む。


「曖昧な記憶ですが、旅人の内の一人は『リヴァイアサン』をテイムしていましたね」

「竜彦も覚えているか、神獣を召喚したあのエルフ、良く見えなかったが知り合いに似ていたのだ」

「結果的に考えると帝国を救って頂いた事になりますね」


 アルドラク帝国滅亡の危機は、通りすがりの旅人の活躍で事なきを得ることが出来た。





「いってー、もっと優しく塗れよティナ!」

「我慢しなさいよ男の子でしょエル」

「男も女も塗り薬は関係ないだろー」

「はあー、それがケルベロスを倒した冒険者なのー?情けないわね」


 ティナの言葉にエルの表情が変わった。


「ティナ教えてくれ、今回の相手のボスはレベルいくつだった?」

「………やっぱりエルも感じてたんだ」

「ケルベロスと戦いの最中ずっと感じてたんだ、強大過ぎる力の塊をな」

「私のスキルで把握出来なかったわ……」

「えっ!ってことはやはり王女様と同じ臨界者レベルって事か」

「いえ、噂になっている事だから言うけど今回の敵に王女様手も足も出なかったって」


 俺は唾を飲んだ。

 その音が部屋に響き渡るかと思う程に大きく飲んだ。


「まじかよ……人の限界を超えた力を持つジェリカ王女、その方が子供扱いって今度また現れたら、どうすれば良いんだよ…」


「さらに言うとね、敵のボスは魔人だった」

「……………………………………」

「逃げるときに見たから間違いないよ」

「でも、じゃあ誰が倒したんだよ?」

「通り掛かった旅人が撃退したんだって」

「旅人が?……魔人の臨界者を?」

「うん」


「…………そうかー、世界は広いな」


 ベッドに大の字で横になり天井を見上げた。


「もう少ししたらギルドに顔出そエル」

「そうだな、皆無事か確かめたいしな」

「それにティナ、ありがとう」

「何よ急に、熱でも出たの?」

「俺が起きるまでずっと看病してくれてたんだろ?見れば分かるよ」

「いいよ後でパフェ奢ってくれればね」ニコ

「はいはい、好きなだけ買ってやる」

「やったーー!!2000個食べよ!」

「バカか、俺の好きなだけは最大2個だ」

「なにそれケチ」


「はははははっ!」



 俺とティナは着替え終えるとギルドに向かった。

 少し扉を開けるのが怖い。

 顔馴染みが戦死していると考えると足が動かなくなる。


「エン、大丈夫よ」

「……ティナ」


 扉を開けた。


「やっと英雄の登場だー!」

「あのケルベロスをやったってまじか?」

「ティナ、エルはこのギルドの看板だな」


 "ザワザワ" "ガヤガヤ"


 俺は皆の顔を見て心から安心した。


「ね、エルが心配するほど皆弱く無いんだから」

「ははは、その通りだなティナ」


 ギルド受付のお姉さんが近付いてきた。


「エルさん、ティナさん少しお話よろしいでしょうか?」

「………はい!」


 応接室に案内され長椅子に腰掛ける。


「まずは先の大戦お疲れ様でした、色々お話聞いてますよ!」

「ありがとう、もしかしてランクアップの話とかですかー?」

「はい、その通りですよ」


(ケルベロス倒したしC位かな、もしかしてBまで飛び級とかかなー?)ワクワク


「私達どのくらい上がるのー?お姉さん!」

「ちなみにエルさんとティナさんの今のレベルはいくつですか?」

「はい、俺は45です!結構上がったなー!」

「私は36ー!」

「ではエルさんとティナさんをAランク冒険者に認定します!」


「えっ!いきなりAランク!?!?」





 ケルベロス LV56-


 HP :15000

 MP :49000

 ATK:35000

 DEF:16000

 LUK:145


 悪魔界の番犬としてとても人気が高い。

 一匹で小国を滅ぼす力があると言われている。



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