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17 ハルの努力

「よし、そろそろ始めようー」


 エンの言葉に休んでいた二人が立ち上がり闘技場に歩いていく。



「サンダーアロー。」

「ブリザードシュート。」


 ハルが同時に魔法を唱える。


 鋭い矢の形の雷と1メートル程複数の氷塊がトロールを襲う。

 トロールに直撃はしたものの、傷が少しずつ再生していく。


「小娘!トロールのスキルで自己回復してるぞ!」

「分かっています。ならばこうです。」


 闘技場のガラガラ観客席でエンとケイジがハルの戦いを観戦していた。


「アイスメイク。」


 トロールの膝下から地面にかけて凍りだした。

 ハルがトロールに近付き回り込む。



 "グゥワワァォァ"



 トロールが巨体を震わせ怒号する。


「この距離ならいける。直線雷撃砲(スマージライトニング)。」


 ハルは背後からの近距離で、一直線に伸びる強力な雷魔法を放った。

 見事に心臓部に命中し、トロールは音を立てて崩れ落ちた。


 ハルはエンとケイジのいる観客席を向き声をかける。


「10分以内ですからケイジのモロコシ三郎は全て私の物ですね。」ニコ

「一つだけくれてやる!」

「約束が違うわ。全部くれるって言ったじゃない。」ジロ


 ヒュンッ


「爪が甘いよハルー」

「なによエンまで………。」


 ドガッ!


 次の瞬間、ハルを後ろから攻撃しようとしたトロールをケイジが殴り飛ばした。



「油断すんなハルウララ!」

「………ごめんなさい。ありがとう。」

「けど途中までは完璧だ!」


 ピポンッ!


 エレベーターの方に戻っていく一同。



 このダンジョンについて分かったことは、エレベーターは下にしか進まないこと。

 表示される数字が階層だとするならば一つずつだ。

 それと闘技場途中の通路には魔物やモンスターは現れない。疲れたらここで休憩を取っている。


 1度エレベーターから出るとその階層主を倒さないと絶対に開かない。


「やっと次で30階だな!」

「結構強いのが出てきたけどハル少し代わろーか?」

「いいえ。私からお願いしたのですもの。少しでも強くなりたいんです。」

「分かったけどあまり無理はするなよー」

「はい。頑張ります。」ニコ


 初めの方は全てケイジが秒で片付けたが、途中からハルの経験値稼ぎを行っていた。


 ピポンッ!


 扉が開きそのまま闘技場に向かう。

 エンとケイジは観客席で待機、反対側の檻が地面に潜る。


「!!!」


 凄い速さの黒い塊がハルに襲いかかる。

 間一髪それをかわすハルだが肩から少し血が出ている。


「ライトヒール。」


 自身に回復魔法を施し体勢を立て直す。


(レベル32のガーゴイルかー、ちょっと厳しいかな)


 エンが立ち上がろうとした時


「エン。やらせてください。私より強い事は感じます。けど何か掴めそうなんです。」

「……危ないと思ったらすぐ終わらすよ」

「かまいません。」

「まあエン!見てやろうぜ!」


 壁に激突していたガーゴイルがハルを向く。

 その姿は彫刻でみた事のあるそれそのもの。

 体長はハルと同じくらいの165位だろう、黒い体に翼を羽ばたかせ鋭い爪と牙で攻撃する接近型。


(魔法使いのハルはいかに接近を許さずに魔法を繰り出すかが鍵だな)


「アイスプリズン。」


 ガーゴイルの周りの空気が凍り、氷の球体に閉じ込める。


 "ギャアアアアアァァ"


 氷の中で暴れるガーゴイル。


「アイスプリズン。アイスプリズン。」


 ハルの魔法で氷の球体が三層に強化された。


「エン!あそこからどうするつもりだあいつ?」

「分からないけどハルは頭が良いから次を考えてるはずだよー」

「あいつ頭いいのか!バカだと思ってたぜ!」

「まあ見てなよー」


 呑気な二人の会話の傍らガーゴイルは三層目の氷を暴れて破壊した。

 出たと同時に爪を向けハルの心臓部に突き刺した。

 しかしそれはハルが氷で造った偽物。


直線雷撃砲(スマージライトニング)


 ガーゴイルの真上からハルが唱える。


 両腕で魔法を耐えているガーゴイルに対して


直線雷撃砲(スマージライトニング)×2」


 ハルは続けて二発お見舞いした。

 ガーゴイルは丸焦げになりその場に倒れた。


「ライトニング」


 ハルは先の失態から学んでいた。


「凄いよハルーよく頑張ったねー」

「大したもんだな!!」


 エンとケイジが近付き声をかけた。


「何とか倒せましたが………魔力切れで…」


 倒れかけたハルをエンが抱え通路で休む。


「すみません。エン迷惑をかけます。」

「いいよ、ゆっくり休みなー」

「はい。少し寝させていただきます。」


 ハルは通路で横になり休んだ。


「本当に頭良いんだなハルって!」

「そうだよ、東大レベルだぞ」

「嘘だろ!たまごっち知らねーんだぞ!」

「さっきの戦い見ただろー」

「ああ凄かった!」

「だからもうあまりからかうなよー」

「それは無理だ!ハハハ!」



(ガーゴイルを三層の氷で囲んだあと、すぐに辺りに無数の薄い氷を出現させた)


(その氷を鏡として利用して自分の姿と氷の偽物の位置を錯覚させ、上空からの一撃)


(戦略や経験でレベルが上の者に勝てると証明した、俺もおちおちしてられないなー)アセ






 -ガーゴイル LV32-


 HP :7150

 MP :100

 ATK:11000

 DEF:5800

 LUK:40


 δ その姿は醜い悪魔を象った石像の様で蝙蝠のような羽がついている。とても俊敏。



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