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REMEMBERーWorld Memorialー  作者: CODE393⇒紫晶 朔実
第Xx章
8/77

アーティチョークー男子共の興味本位探検その1

できましたよー。

 先程の慌ただしい出来事の後、全員茶を飲み一息ついていた。


【数十分後】

 「なぁ、少しこの中探検してみないか?」

 それぞれ休憩を終え個人行動に移っていた頃、フィヨが近くのソファーでくつろいで居たディフとパウロスに話しかけた。その瞳は少し、子供のような純粋な興味を思わせる。

「…この中をか?」

「…確かに俺も此処はそんなに行ったこと無い…。」

 そう言われた2人はそうそれぞれ答えた、フィヨがこう返す。

「地図…無いかな。」

「「持ってない。」」

 見事にハモって答えたからか少し笑いがこみ上げてきた。気が合うようである。

「だよなぁ、でも気になる…。」

「じゃあ実際に行ってみるか?僕も他に部屋が気になる。」

「此処何階まであるんだろうな、外からだと結構だったけど…。」

 男子の好奇心はいつまでたっても変わらないようで…。3人はこの部屋から探索を試みた。

【診察室・A&Q研究所】

 先程皆が集まっていた白い部屋は診察室、つまりは治療室であった。2人はドアを開け中へ入るがフィヨが入ろうとしない。

「…どうした。」

「オレ、此処の匂い嫌い…。」

「あぁ、アルコールか…確かにちと強いかもな…。」

 診察室はツーンと消毒薬、一般的に言うアルコールの匂いが印象に残るほど強かった、しばらくすれば慣れそうだ。

 足を踏み入れれば、少し奥に厚めの白いカーテンが下げられており、今はその奥のベッドが見えるように端に寄せてあるようだ。

 更に奥には扉が2つある。左は鍵がかかっているのか開かないが、もう片方は開いた。中からコトコトと微かに音がする。

「…?」

 奥に目を向ければ、先程異常な治療スピードを見せつけたAが机に向かって座り、作業をしているのが見えた。Sとおそろいのヘッドホンは首にかけているようで、顔の横に耳のような突起が見える。

「…どちら様で?」

 3人は肩を震わせるようにその場で固まった、先程聞いたAのあのおとぼけた声とは全く違う声が発せられたからだ。

「…勝手に人の部屋に侵入しないで欲しいね。」

 A(?)が振り向いた、しかしその瞳は白目の部分が黒く紅眼で、目つきも少しキツめだ。

「…A…なのか?」

「…違うと言えば違うし、そうだと言えばそうだ。」

 パウロスがそう尋ねればA(?)はそう答えた。ますます混乱しそうだ。

「少し待て…。」

 そう言うとA(?)は顔を伏せ、ヘッドホンを付け目を手で覆った。

 次に顔をあげると正真正銘、Aの顔だった。

「…ごめんねぇ?びっくりしたでしょぉ?」

 服装を整えながらAは3人に向かってそういった、3人は揃って唖然とした顔で棒立ちになっている。

「えーと…A…だよな?」

「そうぅ、俺が本当のAさぁ。」

「さっきのは…?」

 そう聞かれるとAはまた顔を伏せ元に戻してしまった。

「…俺はQuestion(クエスチョン)さ。Aとは別の人格。」

 そう答えるとQはイスに戻って座った。ヘッドホンはやはり外すらしい。

「…別人格?」

「紹介の時片割れのAが言わなかったか、『Answer The Question』という名前だと。」

 パウロスとフィヨははっと何かに気がついたかのような表情をしたがディフはキョトンとしている。

「…ディフの兄貴がわかってないようだけど…「俺らは二人で一つ、どちらかがかけても両方消える。」」

 Aの口調ではないが少し低めの声と合わせるかのように少し高めの声も聞こえた、まるで2人で話しているかのように。


【不思議なものでこの世界で常識は通じない、ついてこい、此処で驚いていたらこの先体力が続かんぞ。】



おはこんばんにちは、CODE393です。

今回から男子パートですね、結構長いので御付き合いを。男子の変わらぬ興味や好奇心ってなんだか可愛い一面があって私好きなんですよ、弟が居るからよく分かるもので()

次回はQの正体とAの本性に迫ります!

ではではまたこの世界でお会いいたしましょう。

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