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REMEMBERーWorld Memorialー  作者: CODE393⇒紫晶 朔実
第Xx+2章ー龍の習わし
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ヨルガオー歴史と関係

2018/06/16更新

【時は戻って、Night王国城客室】

 …コンコンとドアがノックされる音が一人で静かな少し広めの部屋に響いた。

「…どうぞ?」

「失礼致します、サファで御座います。」

 入ってきたのはルビ王子の双子の弟、サファ王子だった。Night王国も和国も双子の王子が居るのだ。

「怪我の治療はもうお済みですか?」

 と、彼は救急箱を持って来たらしい。パウロスの半袖の腕に火傷があったのを気がついていたらしかった。パウロスは、自分ではそれほどでもないと思っていたがその言葉に甘え、治療してもらうことにした。


「…なぁ、一つ聞いていいか?」

「何でしょう?」

「彼奴等は、なんだったんだ?」

「………。」

 彼は治療の手をそのままにピタリと固まってしまった。

「あ、ごめん。聞いちゃいけなかったのか…。」

「いえ。師匠は御座いませんが、少し驚いただけです。お話しましょう。」

 ー…彼らは昔栄えていた、今は滅びたこの国の別系統の王族でした。赫月家…というと聞いたことがあります。王座に転がっていたあの割れた赤い宝石のチョーカーは、その娘、「赫月 夕香」という少女の物でしょう。

 昔々、2つの王族が争っていました。互いに夜空を舞う吸血鬼であった彼らは、自尊心と誇りをかけて国を統一しようとしました。その前までこの国は無法地帯で全域を治めるモノはそれまでいませんでした。

 2つの集団のトップに立ち率いていたのが、我が父であり前王「ダイヤモンド・ヴァンパイヤ」…と呼ばれていたようですが、僕らの名前の様に本名かどうかはわかりませぬ。そしてもう一人。「赫月 藍魔」という方でした。

 争いは長く続いていたそうです。僕等が生まれる前に終戦したそうですが、我が父はその時負った深手によって飛べなくなってしまったそうです。

 昔一度だけお会いした時に、聞いた話ですが…その赫月家にとても従順な執事が居たそうです。髪は蒼く、青年だったと。そうです、最後に討った彼です。彼には特別な能力が備わっていました。

 自分の時をまわりの時を別に止められるようだと聞きました。定かかどうかはもう今となっては分かりませんが。その方を、父は逃がしたと言っていました。もしかしたら…と思いましたが、どうやら呪術を手に入れたようですね。

 闇の呪術…なんだか聞こえは格好いいと僕は思うのですが、内容は恐ろしいですよ。聞かないほうが身の為だと思います。一人で出来るものではないと聞きますが…彼は一体どうしたのでしょうかね。

 簡単に言えば、死者を代用品で復活させるものです。代用品は何かは不明です。行ったモノしかわからない品物でしょう。その代わり、そのモノを象徴するもの…彼らの場合はネックレス、イヤリング、チョーカーでしたね。それらが必要なんですって。

 質問の答えは、昔滅びた一族の死者とその呪術者ってことです。主ではなくその娘を復活させた意図は分かりませんがね…。


【時は流れ…】

 そんな話を思い出していた。パウロスはあの後なんと答えたのか自分で覚えていなかった。

「…闇の呪術……。」

「?なんじゃそれは。」

 陵我は知らないような反応を示した。彼は知らない。あの龍…兄も死んではいない。でもあの大きな口の牙の間から溢れ出てくる黒いものは、彼らの死ぬときのあれに似ている。もしもあれを闇の塊と仮定するならば、ほぼ同じだと仮定していていい。

「くっそ。いつも通りスラスラ進めるだろうと思っていたのに…バグってるんじゃねえのか!?」

 

「バグって…?何のことだ…?」

 ディフがそのようなことを聞いていると、後ろから草を踏みつける音が聞こえてくる。


【陵我が後ろを向くと、紫と白の大きな狼が何かを咥えて息をあげてそこに4つ足で立っていた。】

おはこんばんにちは、朔です。前回の予告通り、Night王国の歴史一部と回想回でした。

前回の話と今回の話が混ざらないようにご注意…それ以外はお好きに解釈してくださいな。私の話はそういうものです。

さぁ、狼ちゃんが帰ってきましたね!あれルナさんなんですよ…(察している人は察しているはず。

次回は陵我の出番ですよ、もしかしたら助っ人が…!なんて。

ではではまたこの世界でお会いいたしましょう。

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