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REMEMBERーWorld Memorialー  作者: CODE393⇒紫晶 朔実
第Xx+1章ー瞳に見えるモノ
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ハナズオウー自我

あ、ギリギリ戦闘前…。

【Earth組ーNight王国城前】

 出発直後に此方へ向かっていたパウロスが合流した。結局、ろくな作戦も立てずに全員でNight王国へ向かうことになってしまった。

「あれ、M4A1カービンを2丁だなんて。予備かい?」

 そう言いながらパウロスは回り込んでKの武装をその見えている片目で見ていた。

 「M4A1」。Kは「MA」と呼ぶがこれが正式名称だ。アサルトライフル「M15」の威力をそのままに小型化したもので、カスタム方式が多種多様な銃だ。これをKは両肩に一つずつ背負っている。

「まぁそんな感じですけど…。」

「ふぅん…まぁいいや、行こうぜ。なんか急いでるっぽいしな、俺全くわからないけど。」

「俺もまだ理解出来てないんだが。」

「フィヨ兄さんは多分今説明しても理解できないかもなぁ。」

 周りは見渡す限り、何もない草原が広がっている。標識も印も無いただ風にたなびく草原を進んでいると

「ひぃっ…!」

 いきなりAがしゃがみ込み、いつも着けていたそのヘッドホンをはたき落としてしまった。

「どうした。」

「今ぁ…!」

 フィヨがそのヘッドホンを拾うがAはまたつけようとはしなかった。フィヨは手に持っているのも邪魔だと思ったのか、仕方なく首にかけて持っていることにした。

 しばらく歩くと、Aの気分も直り、暗い雰囲気に包まれた城の前にたどり着くことが出来た。

「着いた…かな?」

「え、早くないか…?結構な距離があったはずだけど。」

「…正確な地図が無いからねぇ、勘で進んでたら最短距離だったみたいぃ。」

 正確な地図がないーというのも本当に地図という物自体が存在しないという訳ではない。この世界では『此処に、この地域がある』というように我々の世界の様に場所を固定してしまうと、『時々困ることがある』のだ。

 …地図が無くても困らない理由、『代用となるモノ』は存在するが『今回は』それらしきものは見当たらなかった。

 城の門を見ると、その横の出入り口らしき扉が開いていることに気が付いた。

「そこから入れそうだ。」

 門を抜け、城の扉を数人で開けると、暗く奥が見えないほど長い廊下に出た。Aが持参した宝石のライトで周りを照らすが争った形跡は無い。が。

 キラッと天井で何かが光った。

「なにかあるよぉっ…!」

 しかしもう一度照らすとなにも光らなかった。光を反射するモノでもあったのだろうか。

「…なにかが居たのかも知れない、A、遅れるなよ。」

「俺は戦闘要員じゃなにのにぃ…。」

 そう言ってAはパウロスの服の袖を掴んで怯えながらもついてきた。パウロスはなにも気にしていないらしい表情で手を隠して周りを警戒している。

 Kはその様子を見てため息を吐きながら、その先の暗闇の違和感に気が付いた。横の壁に穴が開いている様である、人3人は余裕で通れる大穴だ。

 床を見れば5本の刃物を勢い良く一気に引きずったような跡が2セット、不規則に曲がり壁を走りまわりにヒビを刻んでいる。その他には壁に強い力で圧力を加えたように丸く沈み込んだ跡があり、今にも崩れてしまいそうだ。

 先程まで無かったヒビや跡がこの地点から急激に増えて見える、Kはすっと奥を見ると背負っていたM4A1を一旦下ろし片手ずつ持ち替え、2丁一緒に構えた。

「予備じゃないのか?」

「…ちょっとこうじゃないとやられるかもしれない可能性があるのです、予測通りではありますがね。」

「…?」

 Kが少し振り返ってそう言うと尋ねたルナは疑問の表情を浮かべながらも少し低い体制になって身構えた。パウロスはAの肩に手を回し、右手は更に奥に隠し何かを掴んでいる。フィヨは体制こそ変わらないが先程よりも警戒しているようである。

 その警戒態勢のまま、その床と壁の傷跡を辿っていくと…それは奥から突然聞こえた。


ー…俺の前に蠢く屑共は狂気に息絶えなァァァ!!!


【その声はなんとも聞き覚えがある声だった。】

おはこんばんにちは、CODE393です。

もうちょっと進めたかったんですが描写が案外圧迫してしまいまして、一旦此処まで。

次回こそ、戦闘に入るとは思いますが…。お楽しみに。

ではまたこの世界でお会いいたしましょう、くれぐれも巻き込まれないようにお気をつけて…。

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