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REMEMBERーWorld Memorialー  作者: CODE393⇒紫晶 朔実
第Xx章
17/77

ホワイトゼラニウムーBLACK Heart

今回は違う場面を。

 一方その頃。

【原視世界ー黒】

「あー危なかった。また仕事が増えるところだったよ…。」

 S達が居る世界、そしてあの白い世界の更に上…その世界で一人の少女が座って背伸びをしながらそうぼやいた。

「全く、他世界の魂なんて喰いたくねえし…戻すのも面倒なんだからよぉ…。」

 よいしょっと飛び起き、その少女は大きくあくびをした。

 その黒髪少女は近くに置いてあった「我々の世界で漫画家が被っているような緑の帽子」を被った。その頭には大きく立派な青薔薇が見える、本物か偽物かはさておき。その薔薇と同色の服…まるで我々の世界の作業服である服装をし、白く頑丈そうな靴を履いている。

「はーぁ…しかしよーく寝た…今は何時だ…?」

 少女は袖を少し捲くって、アナログ腕時計の文字盤を読んでいる…しかし我々から見ると、数字ではなくただの記号だ。

「ん…やべっ、寝すぎたぁ…向こうで徹夜続きだったもんな、そりゃそうか…。」

 少女がぼやいている…しかしその少女が寝ていた場所は黒く、何もないし、周りには何も置かれていない。黒い視界が広がるばかりである。

ーいやぁ、しかし参ったなぁ…。

 あの男子3人は放置しておくと何するかわからないな…そのうちの一人は絶大な力を持っているだろうな、予想だけど…。

ーあの悪魔っぽいやつもそうか、どんな能力かわからないから下手に手出し出来ない…あの2人は厄介だな…。

ーとなるとあの片目の人間か…?いやどうだろうな…彼奴は彼奴で『俺』にとっては面倒な能力だった気がするぞ…あぁ、そうだ、彼奴は怒らせるとやばいんだっけ…。

ー狼女は…どうだろうな、彼奴は能力とかは無かったと思うが…ウイルスは厄介だ、『僕』でもやられてしまうかもしれないな。

ーSは…やめておくか。近づいたら近づいたで何しでかすかわからないし…それに。


ー「…どうあがいても、もうすぐ消えるしね…あっはっはっは…!」


 一人ブツブツその場でつぶやいていたかと思うと、いきなり笑いだした。しかしその笑いに正気は見られない。

「またあの時と同じく…全部消えるんだろうなぁ…あぁ、虚しいものだ…。」

 そう言って、少女は手の平を上に向けて顔の横に持ってきたかと思うと、大きな鎌…いや『宝石に飾られた不思議な刃の形をした鎌』が瞬時に現れた。それと同時に、頭の青薔薇もほんのり光を放ち始めた。

 無言で数振り振ったかと思うと、その鎌を消してしまった。

「…よーしいつもの通りだね…またEarthに落ちぶれた魂が残ってるなぁ…。」

 黒い空間に白い光が下から見えたかと思えば、その少女はそこを見下ろし、ため息混じりにそうつぶやいた。

「あーあー…まーた無残にやったねぇ…本当に…人間は利己主義で愚かだなぁ…。まだ間違いに気が付かないんだから…。」

 覗き込んだままそうつぶやき、立ち上がった。

「また失敗かなぁ…次に期待するかな…いや…。」


「このままでもいいか、面白そうだ。」


【そう言ってその少女はその場から消えてしまった…残ったのは何もない黒い空間だけであった。】

おはこんばんにちは、CODE393です。

今回は場面を変えたお話…と言っても書きたくなったという気まぐれですが。なんか色々話してるけど、信じるか信じないかはアナタ次第。さぁ、どっちを信じますか?

ではまた今度はこの世界の下界でお会いいたしましょう…。

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