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REMEMBERーWorld Memorialー  作者: CODE393⇒紫晶 朔実
第Xx章
14/77

スターチスー男子共の興味本位探検その5

そりゃ!

「んお!?ちょっと待って二人は…ああぁ…。」

 みぃがディフの尻尾をなんとか捕まえようとしていると、反対方向からクリアがじゃれついてきた。結果的に避けきれず、両方に捕まってしまった。

「…あーぁ、すぐ捕まってるし…。」

「ごしゅじんさまのすきなもふもふだー!」

「ああああやめろおおぉぉぉぉ…。」

 そうこう4人がわちゃわちゃしているその横をフィヨは静かに物色していた。

「…この柔らかい物はなんだ?」

「あ、くっしょんっていうんだよ!」

 クリアはその言葉を聞くないなや、ぴょんぴょん跳ねてフィヨが触れているそのクッションの隣りにあるもう一つを抱きかかえた、枕にちょうど良さそうな位の大きさだ。

「ごしゅじんさまね、このもふもふがね、だいすきなんだぁ。」

 そう言いながらクリアは抱きしめているクッションに顔を埋めてにこにこしている。

 みぃは自分のかごの中からくまのぬいぐるみを持ってきた。持ってきたかと思うと、パウロスの目の前にすっとそのぬいぐるみを差し出してきたがどうやら渡すつもりは無いらしい。

「あ、ごしゅじんさまはぬいぐるみもすきだよ!みぃのそれもごしゅじんさまがくれたんだよ!」

 …此処まで話を聞いて3人はこう思っただろう。

「「「彼女が謎すぎる…。」」」

 あれほど可愛いものとかそういうもの、特に「普通の女子」が好みそうな物とは無縁に思えたものが意外と好みだということだが…。

「あ、そうだ、今日どうして主人が具合悪かったかとかって聞いたのか?」

 ふとディフが2人にこう聞いた、すると。

「えーっと…Aにぃが『ご主人また身体壊しちゃったから静かにしててねぇ。』っていってた。」

「そうか…。」

「…身体を壊した?」

「ごしゅじんしゃま、ときどきたおりぇちゃう…。」

 みぃはそういうと小さくあくびをした、いかにも眠たそうだ。

「…そろそろお暇しよう、昼寝の時間なんだろう」ー


【4階フロアークリア&みぃの部屋前】

「…此処はこの部屋と同じ感じの作りなのかな…。」

 3人はまた桃色の明かりが淡く灯った廊下に出た。あと4つ、模様は違うが扉が備え付けられている…と。

「…おい、誰か向こうに…。」

 パウロスが向いている方向を見ると

ー白いスカートがちらりと、降りてきた階段が備え付けられている中央の柱の向こうに消えていった。

「…今何かいたね。」

「…行ってみるか。」

 そう歩き出した途端に、ぱたんっと扉が閉まった音がした、が、その音は現実味がない。

 3人がその扉の前に来てみると、炎の模様のような彫刻が施された扉が少しだけ開いていた。

「…この扉か?」

 開けて中を見てみると…誰もいない。部屋の中に見えるベッドが明らかに子供用ではないようにみえるため、子供部屋では無いようだ。

「…空き部屋なのか…しかしやけに綺麗だ。」

「そこの棚に何か置いてある…写真立て?」

【4階ー炎木彫り扉の部屋】

 3人はその部屋に入った。赤系統の色で飾られた部屋で、少し暑そうだ。棚に見えた写真立ては

「…何も入っていないz…いや…羽根?」

 写真立ての中には何も入っていなかったが、その横にまだ真新しい先が橙の赤い羽根が数枚落ちていた。

「…最近誰かが入ったのだろうか。」

「此処の部屋の主だったら別にどうということもないだろう…!」

 そう話していると、ふと後ろから足音が聞こえた。此方も現実味がなく頭に直接響いているような、そんな聞こえだ。

「次は何なんだ…?」

「…確か他にも部屋があったよな、その人が帰ってきたのかも。」

【4階ー水彫り扉の部屋】

「…青いな。」

 次の部屋は青く、落ち着いた雰囲気の部屋だった。その部屋の棚には同じく写真立てがあったが、肝心の写真は入っていない。先程の部屋に比べ本が多く、その本の殆どが楽譜だ。

「…ここも写真は無いけれど…宝石かこれは…?」

 同じく隣に何かが落ちていた、青く透明な石…ひんやりとした宝石のようだ。先端が尖っているが刺さりはしない。

「此処も掃除されているようだな、でも何故、使うのであれば写真立てが空っぽなのだろう…。」

「どこか違う場所にいるとk…!」

 フィヨが何かを言おうとしたその時、

『こっち。』

と男の子の声がひっそり響いた。

【4階ー点描彫り扉の部屋】

「…何処に居るんだ。」

「…僕もわからないよ、誰なんだろう。」

 声が聞こえた方、もとい隣の部屋に移動した。誰かは居るはずだ、しかしさっきから姿が見えない。

 一見木の色を基調とした部屋で、今までの部屋よりも大量に本があり、一つ一つが分厚い。

 パウロスは一つを取り出して中身を見るが、不思議な文字…いや記号にも見える文がずらずらと並んでいる。とても読めたものではないし、持っているのも辛い。

 部屋は今までと同じ構図のようで、棚にはやはり写真立てがあった。中には優しく笑う黒髪の女性が写っていた。そしてその手前に何かが書かれた紙が挟まれていたが、此方も同様に読めない。

「…この人は誰だろうか…ん?」

 ディフが写真をよく見ようと棚に手をつくと、手に砂がついた。

「…砂?細かい粒だな。」

「砂漠の砂でも此処に吹いてるんじゃね。」

 パウロスがそう言ってなんとか本を元の場所に戻していた。それを見ながら不思議そうな顔をして、ディフは手に付いた砂を払った。

【4階フロア】

「…今度は何も無いんだな。」

 部屋を出た時にフィヨがそう言った。確かに今度は足音も声も姿もない。ただ一つ

「…さっきこんな香りしてたっけ?」

 ふわりと花畑に居るような香りが漂ってきた。まだ入っていない最後の部屋から来ているように感じる。

「…ついでに入るか。」

【4階ー花彫り扉の部屋】

 4階の最後の部屋、その部屋にはいると更に花の香りが強くなった。どうやらこの部屋からだったようだ。

「…他の部屋より明るいな…風が吹いている…。」

 その部屋の窓、他の部屋は開いていなかった窓がこの部屋だけ開いていた。カーテンがふわりふわりと風に煽られている。しかし外は雪が降っているのに不思議と寒くはない。

 棚には花瓶や、ガラスの小さな瓶が並べられており、一番下の端っこにある質素な花瓶には一輪だけ綺麗な花が添えられていた。

「…此処も最近誰かが来たのだろうか。」

 パウロスはまた棚を見た、同じく写真立てがあるが中の写真が違う。今度は6人写っている。

「母親と…5人の子供?」

 そこには先程見た写真の女性と、炎の様な髪の子と水のように透き通った髪の子、包帯に巻かれた目が虚ろな子と薄目の帽子をかぶった子、そして黒髪の女の子が笑顔で写っていた。ーその女の子にディフは見覚えがあるだろう。

「…あの鏡の…!」

 そうSに引っ張られ連れて行かれ、帰りに見た鏡の中に写っていたあの女の子である。笑顔は違うが面影は似ている。

「…おーい、どうしたんだ。」

「っ…いや、なんでもないんだ。」

「…そうか?まぁいいか。しかし誰だったんだろうな。」

 そう話しながら出て行く3人、その後ろの窓に誰かが座って見ているのも知らないで_


【その子供は誰だったんだろうか…そう思わないか?大丈夫、すぐ分かるさ。】


おはこんばんにちはCODE393です!

今回は伏線ー!どうかなちゃんと繋げられるだろうか…。次回は未定!(おい

では次回もこの世界でお会いいたしましょう。

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