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REMEMBERーWorld Memorialー  作者: CODE393⇒紫晶 朔実
第Xx章
12/77

アジアンタムーかくれんぼ

はいはい、出来ましたよぉ。

【戦闘終了後数分後ー】

「…いねえな。」

「居ないねぇ、何処行ったんだろ。」

 S、ルナは賞金稼ぎの3分の1を退治した後、残りを探していたが…、どうやら諦めて消えたらしい。見えるのは実った宝石と下に広がる雪景色だけである。

「…帰るか、今日の『狩り』は終わりだ。」

「ちぇー…物足りねぇの。」

「まぁ、また今度懲りずに来るだろう。」


【アジトー1階・リビング】

「なー、俺お腹すいたぁ。」

 アジトに帰り、ソファーに倒れ込んだかと思ったらルナは唐突にこう言った。Sはやれやれといった表情で冷蔵庫からトマトを取り出してきた。

「…トマト食うか?」

「!…食うっ。」

 トマトという言葉を聞いた途端、ルナの耳はぴーんと立ちばっと起き上がってSからトマトを受け取った。爪が実に食い込み、中から果汁が指を伝ってこぼれていく。

「あー…おいおい、こぼれてるぞ。」

 美味しそうに頬張るルナの横から、Sがズボンのポケットに入れていたハンカチで拭い取った。シャツではなかったから大事には至らなかったが、洗わないと少しシミが残りそうだ。

「…後でちゃんと洗えよ。」

「ん?わかったー…ごちそうさまぁ!」

 そんな心配をしているといつの間にか完食していたようだ、ルナは無邪気な笑顔でそう言ってきた。とてもさっき戦闘をしていたモノとは思えない。

「はいはい、お粗末さまでした…。」

 Sは元のポケットにハンカチを雑に戻しながら、ぐてーっとソファーの背もたれに寄りかかった。ルナも同じくくつろいでいる。これが日課のようだ。


【一方-5階から降りてきた男子共は…。】

「…階段狭い…。」

 3人は階段で一階ずつ降りていく算段だったようだが、何故か階段の幅が人一人分通れるくらいにしか幅がなく、男性の肩幅では通りにくく感じるようだ。

 更に、ディフとフィヨは翼が思いの外肩幅より広いため、限界まで閉じてもどこかしらで翼が壁に突っかかってしまう。パウロスは問題が無いようだ、先頭をさっさと降りていってしまった。

「…おーい、まだかぁ。」

「す、少し待ってくれ…通りにくいったらありゃしないんだ…。」

【アジトー4階フロア】

「…5階よりかは扉が多いぞ。」

 やっとの思いで階段を降りきると、森で見たあの宝石の明かりがフロアを照らしていた。明かりは桃色で可愛らしい雰囲気だ。

「住居スペース…?あの兄弟以外に誰か住んででも居るのか…。」

 パウロスはそう言いながら左から回っていこうと進もうとした、しかし

「…待ってくれ、こっちから何か聞こえる…子供?」

 ディフがパウロスの半袖の裾を掴み呼び止めた、そして反対側の扉を指差していた。

「子供…?Sはあの若さで子孫を持っているのか?」

「…いや無理だろう、まず相手が出来ないだろうな。」

「流石に失礼じゃないかい…?」

 3人はそう話しながらもその扉の前に近寄っていった。微かに声が聞こえてくる。フィヨが扉を開けようとしたが…。

「…どうした?開けないのか?」

 フィヨはドアノブを握ろうとしている寸前で止まって、いや硬直していた。

「…。」

 フィヨは黙ったまま手を降ろした、2人は不思議そうに覗き込んでいる。

「…どうしたんだよ。」

「…ケルベロスの様な雰囲気を感じ取った、此処の子供は普通の子じゃない…。」

「え、なんだよ、開けようぜ。」

 パウロスはそんな話を聞きながらも容易に扉を開けた、隙間から可愛らしい子ども部屋が見えてくる。奥にベッド…いや大きなカゴが2つ、その周りに本やらクレヨンやらぬいぐるみが散乱しているが…子供の姿が見えない。少々薄暗いせいか、あるいは寝ているのか…。

「可笑しいな、さっきまで声がここから…。」

「本当に此処の部屋かr…!?」

 その部屋に足を踏み入れキョロキョロと見回していると、ディフの尻尾に何か…手が触れたような感触があった。

「ど、どうしたんだ?」

「…やっぱり何か居るよ此処…!」

「何かって…子供じゃn…。」

 フィヨがそう言いながら目の前、もとい下を見ると…。

ー自分の赤いマントを興味津津にいじる子犬の獣人と、それを後ろから怖怖と見ている子猫の獣人が居た。


【女子の部屋には入らないのに子供の部屋に入った男子共…ピンチ?いやいや、それは次回のお楽しみ。】


おはこんばんにちは、CODE393です。

女子編あまりやることが無かった事案…しかし男子パートが長いこと長いこと…。女子の様子をちょこちょこ入れながら男子中心ですかね、これから…。

最後の子供は一体…?と思った人は次回もどうぞ。

では、次回もこの世界でお会いいたしましょう♪

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