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罪の贖い~最終話~
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瞬間、白い光が弾けた。
頭の中に、いくつもの映像が流れ込んできた。
あの日、見捨てた結衣の顔。
泣き叫ぶ由紀の手。
そして、今、俺を許さないまま震える両親の姿。
すべて、すべて──
俺の罪だ。
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だが。
たとえそうだとしても、
俺は、最後に"選べた"んだ。
もう、逃げない。
最後くらい、誰かを守るために、
この命を使っていいはずだ。
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意識が、遠のいていく。
耳の奥で、かすかに"@匿名"の声が聞こえた。
「君は、やっと──本物になったね」
──そうか。
俺は、
ようやく、贖えたのか。
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世界が、
音も色も、消えていった。
エピローグもあるよ