episode1.再会/噂
読もうと思ってくださった方へ
更新はものすごくスローペースになるかと思います。出来る限り頑張って更新していきます。よろしくお願いします…!
――あの子が……やることは決まっている
この町には10年程前から、ある『噂』がある。それは、人の心を読んだり、生物を自由に創造できる者がいる……所謂、超能力者がいるというもの。所詮は噂で実際にそんな人達がいるならもっと治安が悪化したり……目立っていたりするはずだからと思っていたのに――
「りなー?もう8時回ったよー?」
(あ、そんな時間……そろそろ出なきゃ)
「お母さんありがとう、行って来ます…」
(今日は暖かい……)
私は少し伸びをして学校へと歩き出す。
「りなちゃん、おはよう…」
この子は真戸才子ちゃんで入学して少し経ったころに話しかけてくれて仲良くなった女の子。
「才子ちゃん、おはよう…今日は暖かいよね」
「そうだね、温暖化の影響だろうね……」
「な、なるほど…?」
(正直難しい話はよくわからないけど、しっかり考えないと…)
「どうしたの?早く行こう」
「あ…うん…」
私は小走りで数m離れた才子ちゃんの元へ駆け寄る。
「はいじゃあ今日はここまでだ。復習をよくしておくように…」
4限目が終了し昼食の時間になると、才子ちゃんが私の机へ来てくれた。
「昨日言った通り作ってきたんだ。食べてみて…?」
そう言って才子ちゃんは私にお弁当が入っていると思われる袋を渡す。
「ありがとう、才子ちゃん」
そう言いながら私は紐を解き、お弁当箱を取り出す。お弁当を開けると――
(えっと…これは食べられるのかな)
才子ちゃんがお弁当を見て固まっている私を見つめて不思議そうに尋ねる。
「どうしたの…?」
「えっと…これは才子ちゃんが作ったんだよね?」
「うん、私が作ったよ…それがどうかしたの?」
「ううん、なんでもないよ…」
(才子ちゃんが頑張って作ってくれたんだ…食べないと)
恐る恐るお箸で黒い何かをつまみ上げて口に運ぶ。口に入れた瞬間ポサッという音を立てて崩れていき、口に焦げの風味が広がる
「ん…」
「美味しくなかったかな…?」
「ううん、す、すごく美味しい…特にこの卵焼き(?)が…!」
「それは唐揚げだよ…?」
――完食
「そして1185年に鎌倉幕府が出来たんだ…ん、田中どうした?」
「少し体調が優れなくて…保健室に行ってもいいですか?」
「おう、無理するなよ…でだなどこからだったっけか――」
「調子はどう…?」
しばらくして保健室に来た才子ちゃんがそう尋ね、私は考えるより先に答えていた。
「大丈夫だよ…」
「何か変わったことはない…?」
(変わった…こと?)
「えっと…少し頭がふわふわするくらいかな」
「それは……心配だね。それと、もう授業は終わりだよ」
「え…私そんなに寝てたんだ」
「りなちゃんは部活入ってなかったよね、今日は一緒に帰らない?」
「うん、入ってないよ…」
「もう一人一緒に帰る子が居るから、校門前で待ってて…」
「あ、そうなんだ…」
(ちゃんと話せるかな…)
校門前
(今日課題多い気がする…洗濯物取り込んでから――)
「りなちゃん、お待たせ…」
(才子ちゃん…と言ってた人かな…?)
「田中さんはじめまして、真戸さんのお友達の蝉時雨です」
蝉時雨さんはその名前と反して凛としている人だった。
(この人が私と同じ高校生…)
「あ、私は田中です…よろしくお願いします」
私達は歩き出し、他愛もない会話を続ける。
「…少しコンビニに寄ってもいいかな?」
コンビニの前で立ち止まり、才子ちゃんが言う。
「うん、大丈夫だよ…私も何か――」
「私達は外で待っていましょう…」
「え、う、うん…」
「じゃあ、少し待っててね…」
そう言うと才子ちゃんはコンビニの中に消えていく。
(少し気まずい…何を話せばいいかな、えっとこういうときは天気…は弾まないし――今、変な感じがしたような)
そんなことを考えていると蝉時雨さんが意を決したように口を開くが、その言葉を遮るように銃声が響き渡る。
「え…?」
私は目の前の蝉時雨さんの制服が赤く染まりながら倒れていくのを見て、思考が停止していた――
1話を読み終えていただいた方へ
最後まで読んでくださりありがとうございます…気になる点などがあれば教えていただければと思います
りなちゃんの容姿や経歴についてです、高校生で髪は黒色でロングヘアです。第一印象は真面目そうって感じの女の子です。通っている高校についてはそれなりに偏差値も高く、本人も勉強はそこそこできます




